表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

259/263

202話 争いの終わりと新たなる始まり【後編】


 ぼくは逃げ出した息子の【シンラ】を探しに、精霊界の端へとやってきた。


 なんでここなのか?

 答えは簡単だ。


「もう、シンラはまた……」


 精霊界には、侵入者を防ぐ強固な結界が張られている。


 これは霊王の力を使って作ったので、常人には壊せない。

 なんだけど……。


「普通に壊れてるよね」


 巨大な穴があいていた。


「エレン!」

「ルルイエさん」


 慌てた調子で、ルルイエさんが追い掛けてきた。


「こ、これは……?」

「たぶんシンラが壊したんじゃない?」


「精霊王の力で作った結界を壊すなんて……なんてパワー……」

「あの子は一番、ぼくらの力を強く受け継いでいるからね」


 母である精霊王ルルイエさん、そして父である勇者ぼく

 さらに、アドラ父さんから剣術、カルラ母さんから体術を習っていた。


「それで、あの子は?」

「たぶん地上に遊びに行ったんじゃない?」


「んなっ!? え、エレン! 大変じゃないか! あんな化け物野放しにしたら、地上が大混乱になるよ!」


 今すぐ追い掛けようとするルルイエさんの肩を、ぼくは掴んで止める。


「まあまあ。いかせてあげようよ」

「エレン……いいのかい?」


「うん。シンラには、常識を身につけさせなきゃって思ってたし。それに、ずっと精霊界に閉じ込めておくのは可哀想だよ」


 常々、シンラは言っていた。


『僕、地上にいきたい! 冒険者になって、父さんみたいな英雄になるんだ!』って。


 気恥ずかしいことこの上ないけど……。


 でも、子供の自由を、親であるぼくが縛り付けたくないんだ。


「わかった。エレンの意思を尊重するよ」

「ありがとう、ルルイエさん」


 ぼくたちは空を見上げる。

 星を覆っていた魔竜はなく、人々を支配しようとしていた神の姿もない。


 自由な青い空を、新しい時代の担い手達が、誰に縛られることなく飛んでいる。


「エレンのおかげだよ」

「ううん、ルルイエさんのだよ」


 ぼくらは笑い合って、唇を重ね合わせる。

「えーれーん♡」


 振り返ると、アスナさんとティナが、笑顔で近づいてきた。

 ……若干笑顔が、こわい!


「なぁに抜け駆けしているのかしら?」

「いいじゃないか。昨日はエレンを貸してあげたんだからっ!」


 アスナさんとルルイエさんが言い争いをしている。

 ティナがやれやれ、とため息をついた。


「平和だなー……」


 でもそんな平和が、一番だってぼくは思う。


「エレン! 帰るよ! 今すぐ子作りを!」

「だめよエレン疲れてるんだからっ。ご飯作ったから一緒に食べましょう!」


 みんなが笑顔を浮かべている。

 ぼくは……それが嬉しかった。


 皆が自由に、明るく、笑っていられる世界を作るために頑張れたことが……とても誇らしい。


「かえろっか、みんな!」

「「「はーい!」」」


 ぼくは振り返って、出て行ったシンラに向かって思う。


 願わくば、元勇者ぼくが作った世界で、息子シンラが楽しく暮らせますように。


 世界が、いつまでも、平和でありますように!

もうちょっと続きます!

引き続きよろしくお願いします!


【※お知らせ】


新作の短編、書きました!

時間がある方はぜひ読んでみてくださいー!


※タイトル

「高校生にタイムリープした俺が、当時好きだった文芸部の先輩に告白して、未来でバッドendを迎える彼女を幸せにする」


※URL


https://ncode.syosetu.com/n2635gv/


広告下にもリンク貼ってあります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 第一部を最後まで読ませていただきましたが、とても面白かったです。 途中から内容が若干カオスな感じになっているように感じましたが、とても素晴らしかったです。 [気になる点] ルルイエ以外の登…
[良い点] 更新お疲れ様でした、そして最終回を無事に迎えられた事おめでとうございます! 次は世代交代での活躍が見れるとの事、楽しみにしております。 [気になる点] エレンが全て問題解決したから地上には…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ