197話 希望の勇者と孤独な未来神【中編】
ぼくは霊王の鍵を手に、高速で飛翔する。
「死ねぇええええええ! えれぇええええええええええん!」
クトゥルーは両手に黒い炎をまとわらせ、ぼくに殴りかかってきた。
霊王の【回帰】の力と、未来神の【破壊】の力。
白い光と黒い炎が激突する。
それは周辺の大地を焦土にかえ、一瞬で元に戻す。
壊し、新たに作る。
それが本来の、精霊王の力。
「せやぁあああああああ!」
霊王の鍵を振り、高速の連撃を放つ。
クトゥルーは炎を身に纏わせ、それらを防ぐ。
けれど霊王の回帰の力が炎を打ち消したことで、隙が生じた。
「く……!」
「ハアア……!」
隙だらけの胴に一撃を放つ。
凄まじい勢いで吹き飛ぶクトゥルー。
「しゃら、くせぇええええええ!」
両手に火炎を纏わせ、その推進力で勢いを殺す。
ボッ……! と炎が瞬くと、一瞬でクトゥルーは接近。そのまま打撃を加えてくる。
「ぐは……!」
「死ね死ね死ねしねぇよおおおおおお!」
連打によって僕は上空へと撃ち出される。
雲を貫き僕は上空へとたどり着く。
「消えろぉお!」
クトゥルーは頭上にて、両手を広げている。
それは太陽と見まがうほどの、巨大な黒い炎の塊だった。
「ルルイエさん!」『いくよ、エレン!』
霊王の回帰の力を、霊王の鍵に集中させる。。
「燃え尽きろぉ……!」
「させるかぁああああ!」
炎の塊が振り下ろされる。
ぼくは光の斬撃を放つことで、それを迎え撃つ。
全てを飲み込む黒と白が、空中ではげしくぶつかり合う。




