第0話死亡前の日常(2)
毎日が暑いですね。
皆さんは熱中症では無いですか?
こまめに水分と塩分を使用してください。
何やかんやで遅刻を免れる矢向
自分の席につきボーッしている間に気付けば下校時間になっていた
[矢向・・・ちょっと体育館裏まで顔貸せや・・]
不良5人が矢向の席を取り囲むように現れる
[・・・あぁ?今この場でも良いんだぜ?]
ダカッ
[俺たちじゃあねぇ、矢島さんがお呼びだ。]
凄んで言う不良A震えているようだ。
[あぁ?ついこの前シバキあげたのに懲りずに・・・か?]
[違う、話がある見てぇです]
不良Aが急に敬語になる。
[チッ、まぁ話がしたいってんなら聞くだけ聞いてみるか・・・おい、案内しな]
[[[[[押忍]]]]]
6分後 体育館裏にて
[( ゜∀ ゜)よォー紅音ぇー!会えなくて寂しかったでぇ!]
[相も変わらずうるせぇ奴だな]
目の前に即席椅子に座って豪快に俺の名前を呼ぶこいつが矢島薫17歳。
大阪から引越しをして来て天辺を取ったものの俺にシバかれた奴だ
右目に大きな傷跡がトレードマーク(本人曰く族を潰した際におったらしい)の金髪碧眼のイケメン。
[(´・ ・`)つれないなぁー紅音は、まぁえぇ]
[で?話ってなんだ?つまらない話しなら帰るぞ?]
すると薫は
[(*゜▽゜)ノ彼女出来たで!エェ!]
無視して帰る。
モー必死に走った、構ってられない。
ふとコンビニに寄りタバコを買う。
店員は訝しんでいたがひと睨みして黙殺した。
特にやることも無くフラフラしているところで信号で止まった。
[あれはなんだ?撮影か?]
反対側の信号にピンク髪のロングヘアの女性がいた。
黒い和服姿でいるので一瞬、撮影かなんかと思い周り見渡す。
[おいおい・・・目立ち過ぎだろ?どこかのお嬢様か?でじゃなきゃ周りのやつが気づかないはずがないぜ?]
明らかに浮いているのに周りの人は全く気にしたい、そこに居ないようなふうに過ぎ去っている。
ふとピンク髪の女性がこちらを見た気がした。
[!?]
意識を無くしたように倒れ込む。
信号は既に赤に成っている。
動かない。意識を失っているのか?
そこへトラックが走ってくる
[やべぇ!おい!]
急いで近づき揺するが動かない
[クソが!]
急いで女性を出来るだけ遠くに投げ飛ばす!
「そぉい!」
ドガン!
宙に浮く俺、遅れて轢かれたと気づいた。
[何をしてんだかなぁ・・・おれ・・・]
ドシャ!
[おい!大丈夫か!]
[キャー!]
[誰か!救急車!救急車を呼べ!]
周りがやけにうるさい。
意識が薄れていく中、俺は思っていた
ふと投げ飛ばした女性を見る
何が何だか訳が分からないようにオロオロとしている
[・・よぉ・・無事か?・・]
こちらに気付き顔を青くしてコクコクと女性は頷いている。
[・・それは・・良かったな・・]
今にも泣きそうな顔で俺に手を伸ばしてくる。
[・・辞めておきな・・その服が汚れちまうぜ・・?]
静止を無視して頬に手を添える
――ありがとう。見つけてくれて、今度は私の番ね?--
「あぁ、期待してるぜ…」
俺は意識が闇に落ちた。
これにて0話は終了、本編に移ります。