そのおまけ・第二次二高調査報告書という名の人物紹介。
来たよ。女は受け取った書類の項目を見て頭痛を覚えた。
目の前の上司たる男はただじいっと何の感情も込めずに女を見ている。うう、読めちゅー事かい。気が進まずともプレッシャーに負けて、女は資料を読み進める。
人物紹介(順不同)
南田 香月 (みなみだ かづき)
前作の空気っぷりから一変、主役に大抜擢された(アン)ラッキーボーイ。
そればかりか今回どこのラブコメだ貴様と言いたくなるような家庭環境である事が発覚した。とんでもない逆転ぶりである。しかしプロット制作時にはここまではっちゃけた設定ではなかったはずなのだが……なんでこうなったのだろう。
相変わらずの2.9枚目伊達男。テンションが上がったり下がったり結構大変である。
策士としてデビュー。話が進んで行くと同時に段々腹黒くなっていってる様子。基本的に他人の能力に頼っているがその半分以上が女性ってのはどうかと。
普段は自分の事を俺ちゃんと言っているのは多分キャラ作り。中身は見ての通り。
どうやら非血縁エンドを迎えたようである。羨ましいが替わってやんない。
私服のイメージはこじゃれたマフィア。つーかマイケル。
西之谷 夕樹 (にしのたに ゆうき)
前作主人公。今回ヒロイン。あながち間違いでない所が怖い。
腐女子に色々な意味で狙われ密かに貞操のピンチであった。想像の中でマワしてマワしてマワされまくっていたらしい。基本受け。
想像の中とは言えやっぱりエロ担当。しかも香月も巻き込んで。ちょっとだけそれが本人にばれてキレた。実情を知ったらどうなっていたか想像するだに……あ、オチ見えた。
本人の知らないところで色々事態が進行していて蚊帳の外。最終的に収まるところに収まったんだからいいじゃないこのリア充め。
ちなみに一時珍走団の頭やってたりアミューズメント施設を半壊させたりした事で再び名が売れて、挑戦者がひっきりなしに訪れる状況になってしまったようだ。かりんと二人でがんばってくれい。
私服のイメージはボーイッシュな女の子。というかまともに男物着てても女の子にしか見られないんだが。
東山 暢照 (ひがしやま のぶてる)
二股野郎。男の敵。
今回本当に空気、ほとんどただいるだけだった。まあこの物語で描写が多いという事は大概ろくでもない目に遭うと同意なので本人的にはOKだったのではないだろうか。……と言い訳してみる。
何だかんだで上手く二股ライフを満喫している様子。多少彼女二人を持て余し気味だが我慢しろそれくらい。
最後の最後でちょっとだけ夕樹を後押しした。今回ただそれだけのために出番があったと言っても過言ではない。
次があったらいい加減活躍するのだろうか。いやない。
私服のイメージは土方の兄ちゃん。力仕事は得意そうだし。
北畑 星十郎 (きたばたけ せいじゅうろう)
相変わらずな人。
いてもいなくても多勢に影響のない事に今回気付いた。しまったどうしようと思ったがコイツだから別に良いかと放置。うっかりはちべえのようなものだと思って下さればよろしい。
……とか思っていたら後半でちょっとその実力の一端が垣間見えた。本当に強いでやんの。
実は一番驚いているのは筆者であるという事実は秘密。
次があれば主役か? んなあほな。
私服のイメージはビジュアル系イケメン風。実際にイケメンなのが腹立つ。中身はともかく。
夏川 かりん (なつかわ ――)
真・ヒロイン。真と書いてチェンジとは読まない。
男勝りな中に乙女っぽさを出そうとしてみた。無理だった。
むしろ夕樹の方が乙女っぽい。どうしてくれようこの状況。
色々あった結果はっきりした関係にはならず。友達以上恋人未満、そんな感じ。
ぶっちゃけ夕樹と二人で暴れられれば幸せなのだろう。もう二人して好きに修羅の道でも歩んでくれい。
なお話題の中心にいたが今回の真相に関しては気付いていない様子。結局蹴れればいいのだこの人は。
密かに腐女子の資質があったようだが何とか堪えた。でもヒロインとして鼻血はどうよ。
私服のイメージはまんま女性ライダー。格好いいお姉さんは好きです。自分が。
冬池 檸檬 (ふゆいけ れもん)
のぶやんラヴァーズ力の一号。
最早前作の面影はすっかり消えて普通に二股ライフを楽しんでいる……ように見えてやっぱりアクション担当。多分全力を出していない。一応夕樹とかりんに気を使ったらしい。
本来コイツらもっと活躍するはずだったが、某姉妹に全て食われた。あっれェ〜?
今後も誰かに食われ続けるのか。良いじゃん基本幸せなんだから。
私服のイメージはそこらの普通の女の子。お嬢さんじゃなかったっけと気付いたのは設定した後。
春沢 小梅 (はるさわ こうめ)
のぶやんラヴァーズ技の二号。
やはり前作の(略)
本来(略)
酷い扱いだが成立したカップル(?)の扱いなんざどうでもいい。物語の裏で好きなだけいちゃいちゃしてくれ。
とか言っていたら本気で物語をほっぽりそうだ。一応レギュラーなんだからしっかりしてほしい。ぽっと出の姉妹に負けるようでは。
私服のイメージはおしゃれな(笑)制服。筆者のイメージが貧困なのでイマイチ分かりにくい。
秋沼 林檎 (あきぬま りんご)
相変わらずな二人目。
本気で会話が成立しないが書いてる方としては適当な台詞をぶちかまさせてやればいいだけなので実は楽。あとはしばき倒しておけば何となくオチがつく。最早乙女として扱っていない。
……とか思っていたら何だか星十郎と妙なフラグが。これは次回への伏線なのかどうなのか。目指せヒロイン。無理だ。
私服のイメージは探検隊。ドリフの。
小春 ひより (こはる ――)
裏ヒロイン。…………だった。
本来もっと目立つはずがやはり姉妹に食われた。もっとストーカー的な扱いでヒロインというよりはボスキャラとなる予定だったのだが、世の中ままならないものだ。
ちょっと変わっているが基本変な人しかいないこの話の中では常識人の範疇。あ、だから目立たなかったのか。反省。
多分二度と出てこないと思うが、失恋をも糧にして逞しく生きて欲しい。
南田家四姉妹
突然前振りもなく彗星のごとく現れた香月の家族。これは誇張でも何でもなく、プロット制作時には影も形もなかった。
しかし登場した瞬間からキャラが立ってしまい。あれよあれよと言う間に暴走。意外と重要位置に居座ったずうずうしい連中である。めんどくさいので纏めて紹介。
長女 美月 (みつき)
のほほんとした感じのお姉さんに見えて実は変人。笑顔でろくでもない事をやらかす。実は初代頭。
次女 奈月 (なつき)
クール系の美女に見えて実は変人。四人の中で一番香月を溺愛している。どんな手を使ったのか本職の教師に。
三女 卯月 (うづき)
双子姉。利発そうに見えて実は変人。頭は良いはずなんだが行動は問題だらけ。絶対来年は二高に入るつもり。
四女 五月 (さつき)
双子妹。健康的なスポーツ少女に見えて実は変人。基本体育会系、本能のみで世の中を渡っていくタイプ。
四人が四人とも総じてブラコン。だめだこいつらなんとかしないと。
とまれコイツらのおかげで筆が進みまくったので文句を言うにも言えない。筆者的に。
影忍の涼華 (かげにんのすずか)
フリーの特殊工作員。その実力は学生にしてすでに一流。闇に生き、人知れず数々の武勲を上げた。生徒会長である詩亜と個人的なつながりがあるようだが詳細は不明。
まあ何のかんの言っても彼女も立派な変人である。
なぜかカタカナがしゃべれないが聞いてる分には分かるはずもない。
モデルはマンガ【Gの影忍】主人公リョウガ。誰が知ってんだこんなマイナーなネタ。
締め切り破りの奇岩坊 (しめきりやぶりのきがんぼう)
漫研ハードジュネ派でも指折りの実力者。命よりも大切なはずの原稿すら武器として使う本物の外道。しかし涼華に続いて夕樹にも伸されあっさり主旨替えする。今後はギャグマンガで勝負するそうだ。
ちなみにきちんと身だしなみを整えると結構な美人さんだったりする。
モデルは強いて言うなら悪者のニンジャ。カタカナがミソ。
預菜振 詩亜 (あずなぶる しあ)
生徒会長。主義者どもの動きを事前に察知していたが、前作でやったあほな行為が尾を引き動けなかったところに香月たちが巻き込まれたので利用しようと画策。その思惑通りの展開となった。さらに南田家姉妹という強力なコネができた。今回一番得をした人かも知れない。
ちなみに彼女自身は相当に爛れた生活をしているので二次元妄想には全く興味がない。
麗射 淡夢路 (れい あむろ)
風紀委員長。今回ちょい役。一歩間違えれば夕樹と学園抗争するはずだったがある意味奈月に食われた。以後出番全くなし。
多分今回一番割を食った。
天野 翔 (あまの かける)
不良教師。今回ちょい役。どうも過去に奈月と何かあったらしい。もしかしたら外伝とかで書くかも知れない。そうなるとライ……いやいやいや。
渋井 勘司 (しぶい かんじ)
二高校長。
直接の出番はなかったが美月に融通効かせたり主義者に対する止めの映像を貸し出すなどしている。
ちなみに両刀。しかし職場の人間や生徒に手出しはしないのが流儀。
珍走団のみなさん
一夜にして夕樹の手により纏め上げられた近隣の方々。県下でも最大の勢力【罰怒暴威】を中心に構成されていたが世の中にはもっと上がいた。現在は解散し全員真面目に更正の道を歩んでいるという。
男児同性愛主義者のみなさん。
筆者の独断と偏見により生まれた変人集団。初期プロットでは今回ニンジャアクションじみた展開を狙っていたので武闘派集団に。しかし所詮は一山いくらの雑魚であった。もう少し粘れや。
南田家姉妹の手により精神的壊滅状態へ。もっとも夕樹に真相がばれた日には物理的に壊滅させられかねなかったのだからマシだと思ってもらいたい。
騒動後一気に規模が縮小。が、しぶとい人はまだ残っている様子。今度火種になったら多分消滅する。
……変なのが、増えてる。
目眩すら覚える女だったが表面上は平静を保ち、読み終えた資料を男へと返却した。
受け取った男が問う。どうだったと。
どうもこうもないわいと思わず本音が出そうになったが自重。とりあえず手を下すまでもなく無事にすんで何よりですと無難な答えを返す。
そうか。男はそう答えた。そうか。
…………なんかあったら介入して出番作るつもりだったなこの野郎。男のどこか残念そうな様子から女はそれを悟った。
辞表は人事課でよかったろうか。後で調べておこうと女は固く誓った。
終われなさい。
ぼくらの学園大戦第二部、これにて終了となります。
が、まだ使ってないネタとかがありますので、尽きるまでは続ける事にしました。
今後ともおつきあい下さると嬉しく思います。
さてさて、次は誰が主人公かな?




