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謁見前

どうぞご覧下さい。

 真昼の2ジー程前、斡旋所の前にジェネガ将軍の馬車が到着した。 馬車から将軍が出て来て斡旋所の中へと入って行く。


「ガイナス殿、居られるか? 迎えに参った」


 将軍の大きな声が斡旋所内に響く、場にいた人々は一瞬静まるものの直ぐに会話を続ける。 その中をドンゴが歩いてくる。


「閣下、本日はどうされました?」

「おおドンゴ、今日もガイナス殿に用が有ってな。 当人から聞いておらんか?」

「いえ、全く。 まあお互い全てを話す訳では無いですから」

「そうか、で、ガイナス殿は何処だ?」

「先程裏の厠へ行きまして、もう戻るでしょう」


 ドンゴがそう言っていると、入口のドアが開きガイナスが入って来た。 ガイナスは将軍を見るなり声を掛ける。


「将軍、早かったな。 もう行くのか?」

「うむ、万が一でも遅れる事があってはいかんからな。 それに陛下は時間に正確な方だ」

「……かっ閣下、こいつを陛下に会わせるお積りですか? お止めになった方が……」


 ドンゴが慎重な面持ちで言うが将軍は首を振る。


「陛下御自身が"会う"と仰っておられるのだ」

「……それは単に珍しい物見たさなのでは?」

「はっはっは、否定は出来んな。 少し大袈裟に語り過ぎたかもしれん」


 笑う将軍と顔を手で覆うドンゴ。


「こいつは王族への言葉使いなど知りません、謁見した途端不敬罪でバッサリ何てのは困るのですが」

「その点は心配いらん。 "気にしなくて良い"と陛下御自身のお言葉を頂戴している」

「左様ですか、それならばまあ……」


 思案顔のドンゴの肩をガイナスが笑いながら叩く。


「心配すんなって、おやっさん。 ちゃんと帰って来るからよ」

「調子にのってやり過ぎるなよ」

「分かってるって」

「思わず話し込んでしまったな。 さあ、行こうかガイナス殿」

「ああ、じゃあな皆、行ってくるぜ」


 ガイナスと将軍は馬車に乗り込み、王城を目指して出発した。



 王の執務室、キングス国王は何時もの様に政務に勤しんでいた。 


(あと1ジー程で真昼か。 どんな人物か楽しみだ)


 王が真昼からの謁見を考えていると、カイゼル王子が見えたとの報告があり入室の許可を出す。 入って来た王子は挨拶もそこそこに要件を切り出した。


「父上、お願いがあります」

「何だ突然。 まあ良い言ってみなさい」

「これからガイナスとか言う者とお会いになるとか?」

「お前も耳が早いな。 うむ、真昼の予定だ」

「私の同席をご許可下さい」


 王は王子の突然の願いに内心驚いていた。 王子と目を合わてある考えに至り、息を吐きながら言う。


「試したいのか?」

「さすが父上、ご推察の通りです」

「将軍の試練では納得がいかんか?」

「将軍を信用していない訳では……しかし自分の命を預けるかも知れない男です。 ならば自ら試したいと思うのは当然かと」


 王は目を瞑り考える。


「…………お前自身が試すのか?」

「はい。 ご存知の通り私は今紋章の力で身体能力が上がっております。 この私に肉薄出来ないなら、護衛として役に立たないでしょう。 反って足手まといかと」

「……確かに言いたい事は解るが」

「父上もその者の本当の実力をご覧になりたいはずです。 どうかご許可を」

「………………」



 その頃ガイナスは謁見迄の時間を将軍の部屋で過ごしていた。


「おっと、そろそろ時間だ、控えの間に行かなくては。 さあガイナス殿」

「ああ、分かった」


 将軍の案内で王城の中央部へ入ろうとした時、門を守る衛兵に武装を預ける様に言われガイナスは背中の剣を渡した。


「すまんな、城の中央で武装出来るのは基本近衛等だけなのだ」

「良いさ、王様を守る為なら当然だ」


 そして控えの間に到着し20プ程待っていると、謁見の間入室を促された。

正直何でこんなに長引いているのか(文字数は少ないけど)本人にもわからない。 

ここまで読んで頂き有難うございました。

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