答辞
桜散る頃
お前と俺の出会いは単純明快
近くの店舗で会いました
お前はさ
安くて、ダサくて、乗りにくい
そんな三拍子を持っていました
それでも三年
短いとも長いともいえる時間を
今日の今日まで
もっていてくれました
雨の日も、風の日もあったけれど
錆びたり、パンクもしたけれど
どんな困難にもめげず
僕を送ってくれました
僕は旅立つことになったけれど
今日という日は忘れません
僕とお前の最後の日
これから違う道を歩むことになるけれど
お前との思い出が僕をずっとずっと
支えてくれると思います
また会える日を信じて
今、旅立ちます
ありがとう
送辞
桜散る頃
君と出会ったね
お互いに遠慮しあって
あいていた距離も
何時の間にかなくなっていたね
台風の日も
君は負けないで
遅刻しないように
平気で信号無視をしたりしたね
錆びつきパンクをし
君の漕ぎに答えられない
そんな身になっても
ずっと君は僕を
選んでくれたね
いつまでも
この日は続くんだと
僕は思っていたんだ
だけどね
気付いてもいたんだ
すくすくと成長していく
君の姿を、見てね
遂に最後の日、卒業の時が
来たんだとね
僕はいないけど、頑張ってね