第一話 戦闘開始
序章に引き続き、第一話です。少し短い気もしますが...。
「第二任務群全艦に命令!只今より前方の大型生物を“レヴァイアサン”と呼称する!戦艦『アイオワ』及び全巡洋艦、駆逐艦は戦闘準備出来次第直ちに“レヴァイアサン”を攻撃せよ。空母は攻撃隊準備出来次第発艦始め。『ニュー・ジャージー』は針路を真南に取り全速力で避退せよ!」
ボーガンは大音声で命令を下した。第二任務群は早くも混乱から立ち直りつつある。全艦が命じられた通りに動き始め、戦艦、巡洋艦、駆逐艦の各砲塔が旋回し、砲身が俯仰する。甲板上では兵員が40ミリ機銃や20ミリ機銃に取り付き、対空戦闘準備を整えていく。第二任務群は、対艦、対空戦闘準備を急速に整えつつあった。
(“レヴァイアサン”だか何だか知らねえが、このボーガンの艦隊がそう簡単に負けてたまるか!)
ボーガンは一人闘志を燃やしていた。
第三八任務部隊第二任務群
航空母艦「イントレピッド」
「バンカー・ヒル」
「インディペンデンス」
「カボット」
第七戦艦戦隊
戦艦「アイオワ」
「ニュー・ジャージー」
第一四巡洋艦戦隊
軽巡洋艦「ヴィンセンス」「マイアミ」
「ビロクシ」
第五○駆逐隊
駆逐艦5隻
第五二駆逐隊
駆逐艦5隻
第一○四駆逐隊
駆逐艦4隻
第一○六駆逐隊
駆逐艦4隻
(そうだ、これだけの艦隊があるんだ。負けるなどあり得ん!)
ボーガンがそう思ったとき、“レヴァイアサン”が巨大な咆哮を上げ、次の瞬間、体をくねらせながら第二任務群に向かって突進し始めた。
「砲撃始め!」
「撃ち方始め!」
各艦の艦長や砲術長の命令が響き、戦艦「アイオワ」を筆頭に3隻の軽巡洋艦、18隻の駆逐艦が砲撃を開始する。40.6センチ砲6門、15.2センチ砲18門を中心に無数の艦砲が一斉に火を吹く。輪形陣の前方に向かって砲撃するため、砲の何割かは使用出来ないがその火力は極めて絶大だ。“レヴァイアサン”といえども一撃で吹き飛ばせるのでは、とボーガンが期待するのと同時に隊内電話が鳴った。
「ボーガン、これはどういう事だ!」
「ハルゼー大将...」
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