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月日は流れて

作者:
掲載日:2025/11/23

その日、珍しく僕は気落ちしていた。

小学校からの腐れ縁である折笠や相良は勿論、人の状態など全くお構いなしの越智まで近寄って来なかった。


2、3日して、とりあえず気力は回復した。話し掛けられて返すことが出来るようになった。

折笠はいつもの調子で話をし始め、相良はいつも通り冷静な眼で僕を見ていた。


何日か経ったある日、手紙が来た。消印は仙台になっていた。差出人の名前はない。

開けてみると『友人とは何か答えよ』とワープロ打ちされた紙片が出て来た。それを見てすぐに解った。相良だ。

僕は返事を書いた。そして相良がやったのと同じように、他県に住む友人に頼んでそこから手紙を出してもらった。


それから数日後、相良が僕の元へやって来た。

「興味深い答えを有難う」

「どういたしまして」

そう返すと、相良は愉快そうに微かに笑った。

「すぐ俺からだって解った?」

「最初は悪戯かと思ったけどね。あんな手の込んだこと、他の奴が考えっこないし、第一、計画倒れで終わるだろ」

相良は満足しているように見えた。そんな奴を見て、僕は言葉を零した。

「タイミング悪いよな」

「そうみたいだな」

相良も解っていたようだった。


僕達は互いを認めながら、それ以上歩み寄れないと解っていた。

僕が相良に人として興味を持った時、相良は無関心だった。

今度は相良が僕に興味を持ったらしいが、僕の興味はもう誰にもなくなっていた。


そして今日。

「悪い。待ったか?」

「いや」

横浜駅の構内で、僕達は5年振りの再会を果たした。



END

本作品は学生の頃に書いたものです。

時代を感じさせる単語が出てきますが、あまり手を加えたくないためそのままにしました。

数字や漢字の表記は一部修正しております。

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