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種の勇者の異世界転生  作者: カエル♂
第一章「発芽」
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2神の住処

「まずい。まずいまずい!

私としたことが、ちょっと目を離したすきに死んでいるとは!ちょっとリーゼ、どうすればいいの?」


私の名前はヒノカミ。地球やその他多数の世界を担当する神である。


仕事内容は世界の監視、輪廻転生の管理などなど。体がいくらあっても足りない仕事量である。


しかしわたくしは女神。そんな文句は言ってはいられないわ。


あら?誰がこんなところに鏡を置いたのかしら。

「こんな美しい見た目のわたくしを見たら神々しさのあまり目がもげてしまいますわ!」


「はいはい冗談はそれくらいにして、この状況はどうするのですか?」


「冗談とは何事か、リーゼよ。わたくしのこの金色の髪を見よ。それはまるで空を駆ける天馬のような・・・」


ゴッチーーーーン


「それどころじゃないでしょ!あんたが趣味で作ったあの“キセル”という新世界が滅びかけているというに、よくそんなテンションでいられますわね!しかも、無断で世界を作ってしまったとか。」


イラッ


「なによ、元人間のくせに生意気ね」


「またそれを言う。

そんなんだから他の神々が助けてくれないんですよ!いい加減目を覚ましてください。

大体ね、あなたが趣味で新しく世界を作るって言った時から私ずっと反対しているんです!

絶対に長続きしないからって。その通りじゃないですか。

いい加減にしてください!今回で何回目です?

もう終わりにして下さい。趣味で作ったこの世界は終わりです!」


「わ、わかったわよ。しょうがないわ。世界消滅の手続きをしておくわ。」


「今度こそお願いしますよ?では私は亜神室にいますので、どうぞ、お困りの際はお呼びくださいませ、女神様。」

(ちぇ、どうせ私は“元”人間ですよーだ)


困った子ねえ。

私がどんな思いで新世界“キセル”を作ったのか知らないで、よくあんなことが言えるわ。


他の亜神ならぶっ飛ばしているところでしたわ。


さて、リーゼにはキセルを消滅させると言ったけれど…。

フフ、私がそんなことするはずがないじゃない。


た~し~か~この辺にあったはず~。

あったわ!これだわ!以前わたくしが作成した“地球人マップ”。


―説明しよう


地球人マップとは女神ヒノカミが密かに作成した地球人全員のデータベースである。


ここ中には、あの人のあれや、この人のどれがすべて乗っている優れものなのである。


この 地球人マップは度々他の神に貸し出されており、神界で非常に重宝されている。


神々はこれを罪人の見極めや善人の選別に役立てている。


しかし、作成した当の本人、女神ヒノカミはこれを新世界“キセル”への転生人選別のために使うつもりらしい―


ルルル~。

どれにしようかなー。


これは、どれどれ。

名前:

マイケル


性質:

人一倍責任感が強く、信頼が厚い。将来は消防士を目指している。


まだ17歳かー。この子は地球にいてもらわなくちゃいけないなー。



これはどうだろう。

名前:

ジョンソン


性質:

前科5件の罪人


この子いいかも。悪さする奴は地球から消えちゃえ~。


ん?まだ何か書いてある。

追加情報:

母親が亡くなった時から心を入れ替え、善人の称号を獲得。

現在は福祉活動や社会貢献などにより多くの信頼を得ている。

また、すべての前科者の手本となっている。


やっぱりこの子も地球に必要かー。



あー、いないかなー。いなくなっても誰も困らなくて、むしろ喜ばれるひとー


ビューウーーー

風が吹いた。


地球マップが散らばり、女神ヒノカミが拾っているとある資料が目に留まった。


その資料にはこう書かれていた。


“名前:西岡博

称号:嫌われる者

死因:神のいたずら”

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