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癇癪ワルツは行進曲
「あの?、列に割り込まないでもらってもいいですか?」
カチンときてしまった。心拍数が上がる。息が浅くなる。心の虎が今こそ暴れんと咆哮をあげる!
「「「「「うるせぇよ!!!!だまれ!」」」」」
静かなカウンセリング実に怒号が鳴り響いた。やってしまった。悪い癖だ。今日もまた恥をさらした。
「あっ...すいませんでした...」
「ありがとうな。俺は蚊の羽の音がキライなんだよ。」
僕はカウンセリング室に逃げるように入った。
ことの顛末を見ていたカウンセラーからはこれ程手のつけられない患者は初めてだと言われ、安楽死を勧められた。今回で安楽死を勧告されるのは3回目だ。一回は医者から。二回目はセカンド・オピニオンである。
カウンセラーから人生に絶望したときに自決するための手榴弾を手渡された。僕はそれをためらうことなくゴミ箱に投げ捨てた。ピンを抜いて。