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~勘違い、そして義弟~

あの一件以来、父上とは話していない

理由は分かっている

私が父上を失望したからだ

わかっていたはずだった

王族なんだから当然だと

わかっていたのにッ

その時、ドアがノックされる

「どうぞ……」

ドアから入ってきたのは……

「父上?」

そう、最近ろくに口を聞いていない父上だった

「アイラは優しいから、

引き離される平民の家族を見て、心が痛んだんだね」

「父上……」

やっと、わかってくれた……?

「だから、平民ではないなら心は痛まない」

?何を言って、

「入って来なさい」

父上にそう言われて部屋に入ってきたのは

腰まである白髪はくはつを無造作に伸ばし

何もかもに絶望したような顔をした男の子だった

「父上、この子は?」

「魔力を持った奴隷の子だよ

歳もアイラと1歳差だ」

どれい、やっぱりね

「母上には?」

ギクッと分かりやすく父上は反応した

「言ってないのですね」

まぁ、仕方ないか父上だし

「貴方、お名前は?」

「……あり、ま、せん」

!そうよね、奴隷としてあつかわれてる子に名前なんて

そんな贅沢なものあるわけないわよね

「アイラが名前をつけたらどうだい?」

「わたくしが……?」

「あぁ、この子は将来アイラの右腕になるんだ

アイラに付けてもらった方が良いだろう」

そうね

この子は将来私の右腕に……

「エメラルド……エラルドなんてどう?」

「え、ら、るど、い、と、おも、いま、す」

「良かったぁ」

「うんうん!流石我が娘!」

「父上は部屋を出てってください」

「え……」

すごい落ち込んでる

「アイラが、アイラが……」

そんな父上を無視して部屋から追い出した

「フゥ……

……ごめんなさい」

「?あや、る、ひつ、ない、です」

「ううん

貴方を私たちの都合に巻き込んでしまった」

「そ、んな、こと」

「奴隷だから何されてもいいわけないのよ

奴隷だって私達と同じ”人”なのだから」

「ひ、と」

「そう人よ

さぁ、お風呂にいきましょ?」

「お、ろ?」

「お、ふ、ろ

身体を綺麗にする所よ

まだ、ここの生活には慣れないことだらけだと思うけど

私が姉としてしっかりサポートするわ!

分からないことがあったら何でも聞いてね」

「っ!はいッ(あたたかい……)」

「リオーネ!」

「はい、アイラ様」

「今すぐ風呂の準備を

それから、わたくしの弟の着替えも」

「了解しました」

リオーネは嫌な顔1つせず準備に向かった

エラルドが、はてなマークをとばしている

「あの、ひと、?」

「?…あぁ、彼女は私のメイド……使用人ね」

「しよう……」

「おそらく、これから授業で習うわよ」

そんなこんな話しているとリオーネが音もなく現れた

「アイラ様、終わりました」

「っ!?」

あーあ、リオーネが音もなく現れたからエラルドが怯えちゃってるじゃない

「リオーネ?音もなく現れるのはやめて

エラルドがびっくりするでしょ?」

「……かしこまりました」

すっごい不服そう

あ、心做しかエラルドの事睨んでない?

「ぼく、だいじょ、ぶ、です」

あぁ、落ち込んでる

エラルドのせいじゃないのに

「じゃあ、いきましょうか」

「……は、い」

廊下を歩いていると話し声がちらほら聞こえる

……どれもいいものとは言えないわね

「……っ」

…………

私はそっとエラルドの手を握った

「!」

エラルドは急にびっくりしたのか、顔を上げた

だから、私は微笑みかえした

”私は貴方の味方よ”という意味を込めて

しばらく無言で歩いていたらお風呂場に着いた

「うん、誰もいないわね」

私は先に中に入って誰もいないか確認する

……王族の風呂だから人が居ないのは当たり前だけど

逆にいたら問題だわ

そして、恐る恐るといった感じでエラルドが入ってきた

「……!」

どうやら興味をひかれるものだらけのようだ

エラルドは目を輝かせながら辺りをキョロキョロ見渡した

私は少し安心した

さっきまで生気のない瞳をしていたから

子供らしいとこもあるのね

「さぁ、バンザイして?」

「ばん?」

「んー、まずは両手を上げて……

そうそう!次はそのまま、バンザーイ!」

私はエラルドが手を上げているので上の服を掴んで脱がせた

エラルドも急なことに目をぱちぱちさせている

「次は下も脱いでみて」

私がそう指示するとせっせと脱ぎ始めた

「……よし、じゃぁ入ろっか」

エラルドが何やら言いたそうに私を見た

「?どかしたの?」

「……」

顔を赤くして私から目を逸らしている

(♡- ̗̀ ヵヮィィ ̖́-♡)

「……め、わく、ごめ、なさい」

頭を下げて私に謝る姿は優しさを知らないただの少年の姿だ

「謝る必要は無いわ!こうゆう時は”ありがとう”って言われた方が嬉しいのよ」

「……っあり、がと」

ポロポロと大粒の涙を流し出した

「えっ!?私なにかやっちゃった!?」

アイラはアワアワと騒ぎ出した

「フフッ」

その途端、アイラでは無い笑い声が聞こえた

「うん、僕が会ったのが貴方で良かった」

ふわり、と笑った姿は流石乙女ゲームの攻略対象

幼い頃からイケメンオーラが……

っていうか

「エラルド、言葉……」

「はい、隠しててごめんなさい

ですが、奴隷である僕が言葉を普通に話せていたら驚かれるでしょう?

改めまして自己紹介を、今日から貴方様の義弟となりました、エラルド・ブランシュです

これから末永くよろしくお願いしますアイラ様」

そう言ってアイラに頭を下げた

でも……私はやっぱり

「姉さん、もしくは姉様って呼んで!」

「……はい?」

「アイラ様なんて他人行儀は嫌なの!今日から義理とはいえ弟となるのよ?家族なんだから、普通に接して!」

「……(この人は本当に……)分かりましたアイラ姉様」

アイラは満足気に笑った

「(アイラ姉様は第一王位継承者、僕はその右腕

ならば、姉様に相応しくあらねば

優しい姉様をこれから先守っていかねば

僕は姉様の為とあればどんな手を使う事もいとわない)」

1人の少年は決意した

これから先、アイラに危険があろうとも

その身を呈して守り抜くと



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