オイルランプだけがランプってわけではない(ドヤ顔)
もともと自分が植物好きな人間ということもあり、ランプ売りの青年には様々な植物を登場させています。
妖精の白ユリという章のアイテムがそのままキーアイテムになっていたり、魔女関係でも浮遊大陸関係でも常に植物というのは近くにある世界です。(最終章を除く)
「現実世界の自然とはファンタジーに溢れている」
――という話もいつかは書こうと思っていますが、今回はオイルの話。
第一章で『妖精の白ユリ』という自然物から、『妖精の白ユリのオイル』というアイテムになったオイルにも好き嫌いがあり
エミリアは『真昼の光線のような光り』
チルカは『朝日のような柔らかい光』
を好むので、リットが特別に配合している。というのが物語上の設定です。
このエッセイ冒頭の自分語りが効いてくるというわけです。
アロマオイルがベースの話になります。
アロマオイルと呼ばれるものには二種類あり
一つは精油と呼ばれる無添加なもの
もう一つはアロマオイルと呼ばれる百円均一でも売られている、香り成分が添加されているものがあります。
アロマテラピーとかに使われれているのは、所謂エッセンシャルオイルに使われているものです。
しかし、別にここでアロマテラピーやエッセンシャルオイルについて講釈を垂れたいわけではなく、『光のイメージは香りのイメージでもある』という追加情報があれば、より楽しいかなと思って筆を執ったわけです。
チルカの場合は
シダーウッドをベースにパインの爽快と柑橘系+少しのフローラルでウッディーな香り
エミリアの場合は
カモミールとキンモクセイとオレンジスイートで上品だけどフローラルな香り
上記の配合は、執筆中に実際に香らせたりしているのですが
これを無理やり光に変換したものが、妖精の白ユリのオイルのランプです
アロマは素晴らしい!! ――というのがこの話のオチではなく、この話題を踏まえての話がもう一つあります。
自分は『ランプ売りの青年』というファンタジー小説の他にも、現在更新中のラブコメに『2.1チャンネルスピーカーズ』という、普通の大学生とオタクとギャルが同棲するという小説があります。
2.1チャンネルスピーカーズのシーズン1の第三話というのが、「オタクは妄想によりそのうち聴覚が鍛えられて、実際にキャラクターの香りを嗅げるようになる」というお話です。
オタク三人が登場する会なので、インパクトを与えるためにもくだらないことを真面目に話し合う場面が欲しいので利用したネタ回。(ほぼ全話ネタ回)
このとてもくだらないお話。
実は前述の話題とつながっており、物語に深く入る時には香りの効果は絶大かもしれない。そう思ったのです。
話をランプ売りの青年へ戻しますが
この物語は光+自然がセットになっています。
浮遊大陸から海底都市(現在外伝書き書き中です)まで、穴ぐらから迷いの森。様々な場所へ行きますが、その舞台舞台で香るものは違ってきます。
例えば『東の国の灯台編』の話ならば、スパイス系と呼ばれるブラックペッパーやグローブの精油や、イランイランや白檀などオリエンタルな香りのアロマなどを嗅いでいれば、より物語に引き込まれるのではないかということです。
ライムとかもあるので、海賊が出てきたらライムの香りを足すと雰囲気が出るかも――など。
香りには無限の可能性があるのではないか――これがオチでもなく
香り付きのしおりを同人グッズで売ったら一儲け出来るのではないかと寝る前に考えていたという日記です。
別に答えを出したいわけではない自問自答。
なんにせよ自分の作品に限らず、キャラクターや場面の香りのイメージというのは結構楽しいものです。