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ゆうかアプローチ  作者: 旭流遊
アプローチ2:創作の体験資料
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本気の矛先

前回のあらすじ:普段用に下着を一枚選んでもらいました。

 ふぅ。ようやくCカップのブラから解き放たれる。さっき買ったやつを早速着けて虹村くんのところに戻ろう。自分からは言わないまでも、訊かれたら答えるくらいでいいかな。

 さて、どう転んでいるか。虹村くんが我に返ってはずかしがってるパターン、ありそう。まあ、そうなったらそうなったで仕方がない。ちょこちょこからかいつつ買い物をしていくとしよう。無理に参加してもらう必要はないから帰ってもらうのも手。

 さっきと変わらない状況もじゅうぶんありえる。その場合はこちらがはずかしがらないように注意したいところだ。まあ、枚数を重ねれば慣れるでしょ。ただ、自分からは服の上から下着を当てて見せるに留めておこう。試着は求められたらってことで。

 よしOK。では第二ラウンドいっちゃうよ。

「ごめん、お待たせ」

 店の外でお店に背を向けながら待っていた。さすがに一人では厳しかったらしい。まあ、それでこそ私が誘った甲斐があるってもんだ。

「一個しか選んでないのに会計するなんて言うから何事かと」

「知りたい?」

 ちょっと意味深な雰囲気で笑いかけてみる。

「いや、遠慮しておく」

「そう。じゃ、どんどん選んでいくよ。普段用だけでも十着くらいはほしいかな」

「あー。やっぱりそれくらい一気に買い換えないといけないのか。たいへんだね」


「これ似合う?」

「うん。いいと思う」

「じゃ買おうかな。よし、これで十着かな?」

 大した問題もなく普段用のは揃った。最後のほうはかなりテンポよく選べたしいい感じ。割合的には虹村くんのチョイスが六割か。案外多い。

「さてさて、博樹くんや。次はいよいよお楽しみの勝負下着ですよ」

「なんかだいぶ感覚が麻痺してきてる。わりとすんなりついていけている自分が怖くなってきた」

「まあ、その場のノリと勢いってことで。三着くらい、とびきりのを選ぶよ。今度はちゃんとショーツつきのね」

「なんかそう聞くとお絵描きする人間としてはよく見ないとって気がしてくるな」

「そうそう。このままだとリアルではあるんだけど、ちょっともの足りないのしか参考にしてないからね。今までのはいわゆるラッキースケベなシーンで。ここからのはヒロインの誘惑シーンで生きてくると思うよ」

「なるほどなぁ」

 よしよし。うまくノせられた。自重はするけど私の誘惑シーンでも使われることになると知らずに趣味全開で選んでちょうだいな。

「あー、これはたしかにすごい。さっきより一段と装飾に凝っているなぁ」

「普段用と違って特別だからね。って言っても最近までわか……らなかったんだけど。噛んだ」

 好意を伝える言葉に一瞬自制がはたらいてしまった。ただ、やっぱりやめるほうが不自然な気がしたから最後まで言ったんだけど、うまくごまかせてるといいなぁ。

「そういえばさ、博樹くんはブラジャーの外し方知ってるよね」

 話題転換。

「さすがにね。ただ、ホックって何段階かあるけどあれはなんでなの?」

「ああ、それね。ブラジャーのアンダーって五センチ刻みじゃん?」

「まあ、そうだね」

「ただ、五センチ刻みだとちょっとざっくり過ぎて合う合わないが激しいからホックをいくつかつけることでよりフィットするようにしてるらしいよ」

「なるほど」

「ちなみにここも外せるよ」

 近くにあったものを手にとってブラ紐をカップから外して見せる。

「それは知らなかった。フロントホックのがあるのは知ってたけど」

「勉強になった?」

「うん。創作の幅が広がった気がする」

「それは良かった。またいい感じのを見つけたら教えてね」

「そのことなんだけどさ」

「ん?」

「さすがに僕が選ばないほうがよくない?」

「というのは?」

「こう言うのもなんだと思うんだけど、優華がその、次の恋っていうのをしたときにさ、いざってときの下着を選んだのが僕です、なんてことになったらあんまりいい気がしないと思うんだよね。優華もそうだろうし、相手にもなんか失礼な気がする」

「たしかに」

 諦める気はないから前提にいまいちリアリティーが感じられないけど、もしそういう状況になればあまり誉められたものではない。ただ……

「ただ、もしここで博樹くんが選ばなかったとしても私は博樹くんのことを想って選ぶと思うから。だからたぶん次があるとしても、また別のを選びに来ると思う。今日買うものはさっきの心配……?には及ばないから、だから今日一緒に選んでほしいな」

「……別にいいけど、見る機会なんて来ないからね?」

「いいよ。気分の問題もあるし、気合い入れたい日に着けていくから」

「はぁ……なんか冷静になってはずかしく思えてきたけど、乗りかかった船だし最後までちゃんとやりきるか……」

「思わず見たくなってしまうようなのを頼んますよ、旦那。あ、でもはずかしいから他の人には見えないところで見てね?」

「今日が見納めかな。まあ、それがなるべく惜しく感じるようにはがんばるよ」

続きはチョロチョロ書いているものの、不得手な話題なうえ本業が忙しいのもあってなかなか筆が進みません。

下着編そろそろ終わるのでそうすればもう少し高頻度で更新できると思います。

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