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夏のお尋ね者に僕は恋をした  作者: めんとうふ
4/5

第4話 恋のから騒ぎ?

夜の星を見ながら僕達は歩いていた。

いつもは日が暮れる前に帰っていた帰り道を夜に歩くのは新鮮で楽しかった。


会話も途切れることも無く、くだらない事で笑い合える幸せを久しぶりに感じていた。


「あ、流れ星流れたぞ」


と翔太がふいに言うと僕達は一斉に流れ星を探していた。

何を願うかは内緒だが、みんな目を見開いて探していた。

そこにキラッと光る流れ星が見えた、その瞬間


「流れ星だ!!」


僕達は声を揃えて言っていた。勿論願い事を言うのを忘れたが、皆んなで大笑いをしていた。


ここで田んぼの交差点にたどり着いた。

三人は帰る方向が同じで、いつも僕は一人で帰っていたが今日は違う。


優、翔太、千佳の三人は僕にこう告げた。


「梨花をちゃんと送れよ」「ヒューヒュー」「ちゃんと宜しくね!」


そうだ、梨花は僕の家の隣の家に泊まっている。

梨花はキョトンとして僕を見つめていた。


こうして三人と別れると僕と梨花は二人っきりになった。変に意識をしてしまい会話ができなくなってしまったが、梨花の方から話し掛けてくれる


「今日は楽しかった、ありがとう」


笑顔でそう言われた僕は嬉しくなりテンションが上がった。変に意識をすることもなくなり会話が弾んだ。


他愛もない会話をしていると、あっという間に僕の家についた。すると梨花が手を振りながら


「ここが家なんだね、バイバイ」


と笑顔で言い、街灯もない道を歩き出していた。

梨花が泊まっているとこは、隣と言っても数百メートル離れている。


僕は急いで家から懐中電灯を持ってきて、梨花を追いかけた。


梨花の背中は少し寂しげに見えていた。僕は、小学校でも見せた事もないような全速力で梨花に駆け寄った。


「俺、隣の爺ちゃんに用あるの忘れてた」


用もないのに嘘をつき、少し恥ずかしかったが梨花はビックリした様子で喜んでいた。


そして僕は、無意識の内に梨花の手を握っていた。


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