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1-11.星の子しおん

この物語にでてくる薬名、治療法、一部の病名、一部の物理法則はフィクションです。

6月も終わりに近づき7月にもうすぐになろうとしていたある日。


相変わらず外は梅雨空であきもせず雨が降り注いでいた。

窓から外を見るといっぱい傘の花が咲いている。


(コンコン、コンコン)

咳も相変わらず続いていた。けれど、パパや冬ちゃんに心配かけるといけないので私は周りには黙っていた。


舞  :「少し、ベッドで横になろうかな。」


もう少し、ロビーの窓から外の傘の花を見ていたかったが部屋に戻ることにした。


途中、たかしにいちゃんの部屋の前を通る。ふと、気になったので中をのぞいた。


たかし:「やあ、舞ちゃん。」


ベッドを起こしてビデオを見ていたたかしにいちゃんが私に気づいて挨拶してくれた。


舞  :「大丈夫?」


心配そうに様子をうかがった。


たかし:「うん、今日は少し調子がいいんだ。」


舞  :「良かった。」


舞は顔の表情を緩める。


たかし:「そうだ、舞ちゃん、ご本読んでくれないか?」


舞  :「うん、いいよ」


たかしにいちゃんは、この頃は足だけでなく手もしびれるようになってきており、起きる事もできないし、本を持って読むこともできにくくなっている。


舞  :「どんな本がいい? 院内学級から取ってくるよ。」


たかし:「実は普通の本じゃなくて俺のノートの物語を読んで欲しい。たまには人に読んで聞かせるんじゃなくて、他の人が読んでいるのを聞きたいんだ。」


舞  :「わかった。」


そういうとベッドの隣の台からノートを持ってきた。たかしにいちゃんの字でびっしり書かれた物語集だ。


舞  :「なにがいい?」


たかし:「黒猫ニャーゴ」


舞  :「うん、わかった。」


舞は朗々と読み始めた。たかしにいちゃんは目を閉じて聞いている。

読み終わるとたかしにいちゃんは言った。


たかし:「舞ちゃんは読むの上手だな。まるでニャーゴが本当にいるみたいだ。」


舞  :「えへへ、次は何がいい?」


たかし:「星の子しおんをお願い。」


舞  :「星の子しおん?」


聞いたことのない題名だった。


たかし:「一番最後にかかれている。」


ノートをめくると書いてあるところの一番最後にあった。


舞  :「あ、あった。じゃあ、読むね」


たかし:「ああ」


----------------------------------

星の子しおん


この話は、子供会のリーダー研修の時にお姉さんから聞いた話なんだ。子供会って知ってる? 小学生になると地域の子供達が一緒になって夏祭りとかクリスマス会とかやるんだ。1年生から6年生まで一緒になってね。


そんな子供会がこの街にもこの街の周りの街にもいっぱいあるんだけど、いっぱいある子供会のなかから、何人かが選ばれて、みんなで集まってお泊り会をするんだ。それがリーダー研修会。


僕が行ったのは、春の研修会でキャンプだったんだ。みんなで、キャンプファイヤーとかやるやつ。


そのとき、高校生のお姉さんがボランティアで来てたんだ。名前は「かのん」みんなかのん姉さんと呼んでいたんだ。かのんねえさんは心臓が弱く、車椅子で生活していたんだ。


僕が「大変ですね」と声をかけると、きょとんとしてこう言ったんだ。「でも、昔は病院から一歩も出られなかったの。病院の狭い窓からしか、外の世界が見られなかった。それに比べれば幸せよ。」そう、笑いながら答えてくれた。


僕はそのお姉さんが気になって、この研修会の間、車椅子を押す係になることを申し出た。


「それじゃあ、お願いしようかな。」そう言ってお姉さんは快諾してくれた。


「かのん姉さんはなんのボランティアなの」僕は不躾にもそう聞いてしまった。


「普段は近くの天文台でアルバイトしてるの。星を見るのが大好きなんだ。私、こんな身体でしょう。だけど、こんな身体でも星の解説はできるんだ。だから、今日みんなに星の話をしようと思ってね。」


「へ~。僕、星ってそんなに詳しくないんだ。なんか面白そう。」


「キャンプファイヤーが終わったら、みんなに星の話をするから、そのとき来てくれる?」


「うん。もちろん」


----------------------------------


キャンプファイヤーが終わり、お姉さんが星のお話をしてくれた。みんな、芝生の上に座ったり、寝転んだりしながら星を見ている。


「今、正面の三本杉の真上にずっと高く明るい星があるでしょう。あのオレンジ色の星。あれが牛飼い座のアークトゥルウス。春の星の中で一番明るい星。よく一番星として夕方東の空に見える星です。」


かのん姉さんが話を始めた。


「そのしたの西、つまり右下のほうに白く輝く星があるでしょう。あれが、ふたご座のスピカです。そしてその2つの星と右側で三角形を結ぶように星があるでしょう。あれがしし座のデネボラです。」


「これが春の大三角形です。」


みんな、がやがやと話をしながら探している。でも、今日はちょっと天気がかすんでるのか、星がよく見えない。そのため、逆に見える星の数が少なく、その三角形がよく見える。


「かのん姉さん、見つけた」僕がそう答える。


かのん姉さんはにっこり笑って話を続ける。


「さっき言ったおとめ座のスピカの右側に4つ四角形に星が並んでるの見えるかな?」


僕たちは目を凝らして探した。他の子が「見つけた!」と叫んでる。僕も一生懸命探してみた。あった。光に慣れると4つの星が光っていた。


「あれは、神様が『しおん』を夜空に打ちつけた時の釘が光っているんです。」


「しおん?」僕はかのん姉さんにきいた。


「ええ、しおんは神様ポロンの使い。まあ、お手伝いさんみたいな人ね。しおんとポロンは二人で暮らしていました。しおんは神様ポロンのお使いをするのが大好きでした。本当はお使いが終わった後、『ありがとう』と頭をなでてくれるのがうれしかったんだけどね。」


「ところがポロンに恋人が出来ちゃったの。そうしたら、ポロンは恋人に夢中になってしまい、ちっともしおんの相手をしてくれなかったのよね。」


「それで、しおんはさびしくなっちゃったんだけど、ただの神様の使いと神様の恋人じゃ比べてもしょうがないって我慢してたの。でも、実はしおんもポロンのこと好きだったのよね。」


「ある日、ポロンの恋人が病気で寝込んでしまったの。だけど、ポロンは神様の仕事で一日中家にいるわけにはいかない。そこで、しおんが一生懸命恋人の看病をするの。」


「そうしているうち、恋人もだんだん良くなってきたの。でも、ポロンは恋人のことばかり、心配して、しおんが看病してくれてることに感謝の言葉もないのよ。」


「そうやって、看病のかいもあって恋人は大分良くなるんだけど、相変わらず、ポロンは恋人ばかり見ていて、しおんにねぎらいの言葉ひとつくれなかったの。」


「とうとう頭に来たしおんは、一計を案じたのよ。恋人が散歩に行ってる時にしおんは恋人のふりをしてベッドで寝るの。」


「そうして、ポロンが帰ったきたらこう言ったのよ。『私はもうだめです。今までありがとう』そういって死んだ振りをするの。ポロンはわんわん泣いちゃうの。そうしているうちに恋人が散歩から帰ってきてポロンはびっくり。」


「それで、かんかんに怒ったポロンはしおんを許さずに夜空に釘で打ち付けちゃったの。かわいそうにね。ちゃんと思いが伝わらなかったのね。この神話はこれでおしまい。」


お姉さんはふうとため息をついた。


「神様ひどくね? ちょっと構った欲しかっただけなのに。まあ、ちょっと死んだ振りをするのは良くないけど。」僕はそう言った。


「そうね。でも、神話って大体こんな残酷なお話が多いわね。でも、昔の人の考え方がわかって、それはそれで面白いけどね。」


その後、僕とかのん姉さんは二人で残って、星の話を続けた。


「ほら、天頂近くにあるのがおおくま座の北斗七星だよ。ひしゃくみたいな形してるでしょ。そのひしゃくのふちを伸ばしていくとこぐま座の北極星、逆にそのひしゃくの柄の先を伸ばしていくとさっきの牛飼い座のアークトゥルウスとスピカにつながるの。」


「これが春の大曲線って言ってアークトゥルウスを見つける方法なんだけどね。私はいきなりアークトゥルウスを見つけるのに慣れてるんだ。」


かのん姉さんはそう行った。


「でも、あきらかに北斗七星から見つけるほうが簡単だよ。どうして?」


僕がそう行った。


「病院の窓からは北天は見えなかったのよ。窓が南向きだったから。だから北斗七星を見たのは退院した後だったの。」


かのん姉さんはそう言った。


「入院する前は? 見なかったの?」僕がそう言うと


「ものごごろついたときには入院してたから。」そう答えた。


「大変だったんだね。つらかったよね。」


「うん、大変だった。でも、その病院には院内学級があって、みんなとよくこうやって星の話をしてたの。そのときは楽しかった。」


「へ~、そのみんなはどうしてるの?」


「退院して元気にやってるよ。時々会ってる。」


「そっか、そうだよね。みんな治ってよかったね。」


「うん。さ、今日は遅いから寝ましょう。あしたも朝早いですよ。」


「うん、あのさ、このキャンプが終わっても会えるかな? またかのん姉さんの話が聞きたい。」


「ええ、ぜひとも。私は週末になると町外れの天文台にいるから遊びにいらっしゃい。」


「うん、じゃあありがとう。かのん姉さん。」


「はい、おやすみなさい。」



----------------------------------

舞  :「すごい、物語の中に物語がある。」


たかし:「ああ、作中作っていうんだ。ちょっと変ってて面白いでしょう。」


舞  :「うん。今までと雰囲気が違う。でも、難しいお話。」


たかし:「やっぱり?」


舞  :「特にしおんがなんでポロンが好きなのにいたずらするのかわからない。好きなら好きって言えばいいのに。」


たかし:「そっか。そうだよね。」


たかしにいちゃんが微笑みながら言う。


舞  :「かのん、喜ぶだろうな。自分の物語が出来たって。でも、高校生になってまで車椅子って言う設定に怒るかも。」


たかし:「何で、私だけ治ってないのよ!ってね。」


たかしにいちゃんが舌をぺろっと出す。


舞  :「あ、それと、この主人公の男の子、たかしにいちゃんでしょ。たかしにいちゃん、かのんのこと好きだもんね。」


たかし:「さあ、どうだろう。想像に任せるよ。」


二人はそうやって色々と物語について話をした。「星の子しおん」の話だけでなくその他の物語についてもあれこれ話した。最後にトリックエンジェルの話になった。


たかし:「トリックエンジェルって未来のお話じゃん。それで、一度しか魔法が使えないから一人にしか現われないよね。」


舞  :「うん。」


たかし:「それで、舞ちゃんと美鈴ちゃんとかのんの3人のうち誰に現われるかを考えたんだ。」


舞  :「え? あんなの作り話じゃない。本当におきっこない。それに、3人のうち一人しか治らないみたいじゃない。」


たかし:「いや、そんなことはないよ。よくわからないけどきっと本当に起きると思う。それに、別にトリックエンジェルに治してもらわなくても治る方法もいくらでもある。だから、3人とも治るよ。」


舞  :「うん、みんな治る。」


たかし:「それでね、なんとなくの予感なんだけど、トリックエンジェルは舞ちゃんの目の前に現われると思う。それがいつなのかはわからないけど。」


舞  :「うそだ~。」


たかし:「きっとそうだよ。それでね、もし、トリックエンジェルがきて治っても、かのんや美鈴と遊んだり、励まして欲しいんだ。治るとみんな病院のことを忘れてここにはこなくなっちゃう。それじゃあ、かわいそう。」


舞  :「うん、トリックエンジェルの話は信じられないけど、もし、治っても遊びに来る。お見舞いに来る。たかしにいちゃんと物語の話をする。約束する。」


たかし:「ありがとう。じゃあ、指切りしよう。」


舞  :「指きりげんまんうそついたら針千本の~ます。」


ふたりは互いの小指を結び、約束した。


-----------------------------------


何日かたち、週末の恒例の外泊となった。日曜日の夕方、冬ちゃんが料理を作ってる。私とパパは歌をうたって待っていた。


二人 :「昔のどんな王様も冬ちゃんの料理は食べられない。」


冬子 :「舞ちゃん、パパの真似をしてはいけません。へんなのが移ってしまいます。そうなったら冬子とても悲しみます。」


冬ちゃんは笑いながらそういった。

冬ちゃんの料理ができるのを待つ時間が私にとってすごく楽しい時間だ。


冬子 :「お待たせしました。今日の料理は豚カツのブルーチーズソース添えです」


ふたり:「おお~」


一同 :「いただきます。」


舞  :「おいしい~。しあわせ~。」


あきら:「うめ~。なんでこんなにうめえんだ。涙が出てくる。冬子、おかわり。」


冬ちゃんがパパにご飯のおかわりをよそって来る。


冬子 :「舞ちゃんが帰ってくる週末は特によりに腕をかけて料理を作ります。よろこんでくれて冬子うれしいです。」


もう突っ込む気もおきないぐらい夢中で食べた。

そんな時、電話がかかってきた。冬ちゃんがでる。病院からみたいだ。


冬子 :「つかささんからでした。舞ちゃんのことじゃないんですが、明日冬子だけでなくあきらさんにも来て欲しいとのことです。」


あきら:「なんだろう」


冬子 :「さあ、詳しいことは明日話すそうです。さあ、さめないうちに食べてください。」


...どうしたんだろう...


せっかくのおいしい料理で楽しい気分だったのに私は少し不安になった。


----------------------------------


次の日、病院に戻るとパパと冬ちゃんがつかささんに呼ばれた。戻ってきたとき冬ちゃんが泣いていた。そして、私に近づいてぎゅっと抱きしめた。


舞  :「どうしたの?」


冬子 :「なんでもないです。冬子目にゴミが入りました。」


あきら:「舞。ちょっとお願いがあるんだ。いいかな?」


舞  :「いいよ。な~に。」


あきら:「うん、たかし君に物語を読んで欲しいんだ。」


舞  :「いいよ~。そんなこと簡単だよ。」


あきら:「じゃあ、パパと一緒にいこう。」


舞  :「うん。」


パパと一緒にたかしにいちゃんの病室に入った。そこには透明なプラスチックのマスクをつけたたかしにいちゃんがベッドで寝ていた。あのマスクは覚えてる。私がこの病院で目がさめたときにつけてたのだ。


あきら:「さあ、読んであげて。」


舞  :「でも、たかしにいちゃん寝てるよ。」


あきら:「うん、でも、ちゃんと聞こえてるから大丈夫。」


舞  :「でもさ、やっぱりせっかくだからおきてからにしてあげようよ。」


あきら:「うん、でも、目を覚ますためには読んであげないといけない。」


舞  :「そうなの? じゃあ、読んであげる。」


そういって私はたかしにいちゃんの物語を引っ張り出し、ベットの横で読み始めた。



その後、美鈴とかのんがそれぞれ来て、美鈴は院内学級から持ってきたご本を、かのんは星座の物語をたかしにいちゃんに話した。だけど、たかしにいちゃんは起きなかった。


舞  :「今日はたかしにいちゃん調子悪そうだね。」


あきら:「うん、今日はたかしにいちゃんも疲れるからこれくらいにしよう。」


そういって病室をでた。パパは会社にそのまま行った。


舞  :「冬ちゃん、たかしにいちゃんどうしちゃったの?」


冬子 :「ちょっと疲れてるだけです。舞ちゃん、冬子と一緒にたかしちゃんが元気になるよう神様にお祈りしましょう。」


舞  :「うん」


数日間、私と、美鈴、かのんはそうやってたかしにいちゃんのベッドの横でお話をしていた。


ある日、私が物語を話していたら、冬ちゃんとつかささんが病室に入ってきた。


つかさ:「舞ちゃん、たかしちゃん疲れてるから今日はこれまでにしてあげて。」


舞  :「う、うん。」


3人で病室を出た。つかささんが冬ちゃんに何か話してる。


つかさ:「これからはご家族だけで。大切な時間ですから。」


冬子 :「はい。」


冬ちゃんと病室にもどると冬ちゃんは私を抱きしめた。ず~と抱きしめていた。


私にはつかささんの言っている意味がわからなかった。今日は七夕だっていうのに雨が降っていた。これじゃあ織姫は彦星に会えないと思った。


次の日、今朝は冬ちゃんのほかにパパも来ていた。


舞  :「パパ、おはよう」


あきら:「ああ、おはよう」


でも、冬ちゃんもパパもなんか元気がない。


舞  :「みんなに挨拶してくる~」


そう言ってわたしは美鈴の病室、かのんの病室とめぐった。美鈴はまだ寝ていたから、そ~としておいた。かのんは今日は診察で別の部屋に朝からいってるとの事だった。最後にたかしにいちゃんの部屋に入った。


舞  :「あれ?」


そこには誰もいなかった。たかしにいちゃんもお母さんもお父さんも。


部屋にパパと冬ちゃんとつかささんが入ってきた。


あきら:「舞、よく聞くんだぞ。いいか、いいか、たかしちゃんは昨日の夜、天国に行った。」


舞  :「天国って、和恵ママがいるところ?」


あきら:「そうだ。」


パパの両目から涙がこぼれてる。


舞  :「ねえ、天国にいくともう会えないよね。」


あきら:「そうだ。」


舞  :「うそでしょ。うそだよね。」


パパはだまってる。


舞  :「いや~~~~~~~~~~~~~」


私は大声をあげて泣いた。


そして、私はその日高い熱をだして倒れた。


つづく



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