怒り心頭! 俺はオマエの浮気癖を絶対に許せない!
俺の彼女はバカ彼女だから、俺の怒りがいつも収まらない!
ヘラヘラあっちの男にいい顔して、コッチの男にもいい顔をする女!
彼氏の俺の事なんか、コイツは何にも考えてないのか?
そもそも、“れっきとした俺という彼氏がいながら、”
なんで他の男と平気でキスできんだよ!
俺はコイツを絶対に許さない!
『お前さ、昨日どの男とキスしてたんだよ?』
『えぇ!? 知ってるの?』
『知ってるもなにも、近くで見てたんだよ!』
『“何? そんな事で、ヤキモチとか妬いてる訳?”』
『ホント、ムカつくな! ちょっとは反省とかしないの?』
『しないしない! 別にいいじゃん!』
『“じゃあ、なんで俺と付き合ってんだよ?”』
『それはそっちが勝手に私と付き合いたいって言ったからでしょ!』
『なんだよ、それ? 彼氏が居ても平気でオマエは浮気するんだな!』
『“嫌なら別れる?”』
『えぇ!?』
『“私と別れられないんでしょ! だったら、黙っててよ!”』
『俺はオマエの彼氏だぞ!』
『それがウザいのよ! 私は別に特定の男性なんか要らないわよ!』
『・・・あ、あのな?』
『どうするの? まだ私に口出しする?』
『・・・そ、それは、まあ、』
『“しつこい男は私は嫌いよ!”』
『・・・・・・』
『“私の人生をどうしようが、私の勝手でしょ! これ以上まだ言うん
だったら? 私はいつでも別れてもいいんだから!』
『・・・そ、そんないい方しなくても、』
『“じゃあ、この話はもう終わりね!”』
『・・・あぁ、』
・・・結局! 彼女の強引な話の打ち切りで終わってしまった。
俺の方が彼女より好きなせいで、彼女の浮気も俺は許さなくてはい
けないと知った。
でもさ? やっぱり彼女には俺だけを見ててほしい!
こんな些細な望みも叶わないのかな?
彼女は俺じゃなくても本当にいいのか?
ほんの少しでいいんだ! 俺の半分でいい!
俺の事もちゃんと見てほしい!
きっと彼女の浮気癖はこの先も治らないのだと思う。
それでも彼女と別れられない俺は、情けない男なのかな?
いつか? 彼女を俺だけのモノにしたい!
きっと彼女は嫌がるだろうけど、、、?
それでも普通の恋人同士ぐらいにはなりたいと想っている。
いつもいつも俺ばっかり彼女の事が好きで、心配で夜も眠れなくて、
そんなの卑怯だよ!
“対等じゃない!”
だからさ、これからも俺と一緒に居てください!
グチグチ女々しい俺でも誰よりも俺は君が好きなんだ!
絶対に俺はオマエと別れてやらないんだ!
好きになった俺が負け!
*
・・・そして今日も俺は、彼女の浮気を目撃する!
『頼むから、もう他の男と浮気しないでくれよ!』
『はぁ!? また? もう私の浮気の事をぐちゃぐちゃ言わないって
約束したじゃない!』
『頼むよ! 何でもするから、もう他の男と会わないでくれ!』
『そんなの無理に決まってるって、何回言わせるのよ!』
『“俺はオマエしか愛せなんだから、頼む!”』
『私の浮気癖は母親譲り、治る訳ないでしょ!』
『“俺はオマエと絶対に別れない!”』
『それは勝手にすればいいでしょ!』
『えぇ!?』
『“少なくても、私もアンタと別れる気はないから!”』
『えぇ!? そうなの?』
『何? ニヤニヤしてるのよ。』
『だってさ、そんな風に想ってくれてると思わなかったから。』
『アンタって、本当に馬鹿じゃない!』
『そうかもな!』
『・・・取りあえず、私の浮気癖は治らないから! それだけは分かって
ほしいの!』
『・・・あぁ、ううん、』
『じゃあ、また連絡するから!』
『あぁ!』
こうやってまた俺は彼女の浮気を許してしまう。
もう俺は一生! 彼女と別れられないと思う!
だってこんなにも俺は彼女の事が既にどっぷり好きなのだから!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。