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0話 プロローグ
1話1話短い短編です。
完結には多分、文庫本一冊分くらいを予定しております。
是非お気軽に読んでください。
その日、家族が死んだ。
父も母も、そして最愛の妹も。
なぜ僕だけが、生きているんだろう。
なぜ僕だけが、救われるんだろう。
いや、救われたんじゃないか。これは、神様からの罰なのか。
僕、それなりに賢くしてたと思うんだけどな。どうしてだろ。
あ、もう、涙すら出ないや。ハハッ。ハハハッ。あぁ、こういう、ことか。
ーー僕、家族が死んでも涙が流せないんだ。
だから神は、僕に罰を与えたのか。それとも、悲しむことを忘れた僕への怒りか。
まぁ、どちらにせよ、僕は、紛い物紛い物だ。
ーーだから僕は、