97/116
後奏30
「ケホン、ケホン。
さて、ここからが大事なところじゃ。
よいか、二人で月光樹の実を取っておいで。
以上」
「「?」」
「何か質問は?」
意味が分からず呆けていたハルフォードがはっと気づき、慌てて問いを発した。
「なんで精霊でもない俺たちが採取できるんだ!」
おばばはふん、と鼻で笑うとばかにしたような顔をして答えた、
「なにも見ようとせず、何も理解しようとしない。
お前さんはルルカから一体どれほど恩恵を授かったと思うておるんじゃ、ばかもの!」
「恩恵?」
「その昔、バカ兄を襲ったしれ者から身を護っただろうが。
それこそまさしくルルカの恩恵なのじゃ」
寝耳に水の真実を突きつけられ、なんとも反応できないハルフォードであった。




