後奏13
リリアが面会を求めていることを知った奥方様は、午前中は予定があり
午後からなら時間が取れるとのことだった。
「リリア様の体調を考慮して、お部屋に奥様が
お越しになられるとのことです」
「ありがとうございます」
早く月神殿に戻りたくて、
時間が過ぎるのがとても遅く感じてしまう。
落ち着かなくて部屋の中でうろうろしているリリアをみかね
ノアさんが注意してくれた。
「リリア様、そんなに歩きまわられては、また、足をくじいてしまいます。
どうぞ、椅子にこしかけてお待ち下さい」
「あっ、私としたことがはしたないですね。
ごめんなさい。
落ち着きます」
そういってちょこんと腰掛けて照れ笑いを浮かべるリリアをみてノアは
ーこんなに素直でお優しい方がいらっしゃるなんて・・・
ほんとうに可愛らしいこと♡
グラディアス様の婚約者にぴったりですわね
と、心の中で思うのだった。
そこに、ドンドンと戸を乱暴に叩く音がして、慌ててドアに駆け寄り
ノアが用件を聞くためドアをあけようとすると
いきなりドアがバターンとひらき、見慣れた姉巫女が飛び込んできた。
「リリア!!大変、大変なの!」
「ミスカお姉様、落ち着いて下さい!」
「ル、ルルカさんが」
「ルルカさんがどうかしたのですか?」
「あの日倒れて意識が戻らないって」
「え、う・・そ・・」
ピカーン、ドカーン、バリバリバリ。ドシャーーーー。
突然の稲光と共に空から大粒の雨が降り注ぐ。
突然の知らせに、言葉を失い、ただ呆然と立ち尽くすリリアであった。




