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後奏9
「あの、少し疲れたので、お部屋に戻っても
よろしいでしょうか?」
「あら、私ったら少ししゃべりすぎましたね。
ごめんなさい。
ゆっくりお休みになって下さいね。
ノア、リリアさんをお部屋までお送りしてちょうだい」
「はい、奥様。
リリア様、お部屋に戻りましょう」
そうして二人が去りドアが閉まると、領主婦人はふーっと大きな
ため息をついた。
そうして部屋の奥のついたてに向かって声をかけた。
「いかかでした?ハルフォード。
彼女はあなたの探していた舞姫なのですか?」
ついたての向こうから、二人の青年が姿を表した。
「顔は瓜二つですが、まとう雰囲気が全然違います!」
「どう違うんだい?女の子は大人になると随分変わると言うじゃないか」
世継ぎの君が茶々を入れると、問われた本人は少し難しい顔をして答えた。
「あんなに上品じゃないんです」
「上品じゃない?舞はとても優雅で気品があったぞ」
「舞と本人の本質は真逆です。
でも、根本は愛なんです!!」
「「?」」
ますます意味が分からずに、困惑するお二人なのであった。




