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間奏25
初めは食べたお菓子を送った本人が疑われたそうだ。
しかし、隣国という事情から調査をしようにも
手配ができずに泣き寝入り状態だったという。
おまけにその恋人がわが国との外交担当となり
ますます拒否されてしまったのだという。
しかし、兄上は無事回復し、お互いもう干渉しないという
不可侵条約が結ばれた。
そして、誕生日のお祝い品もぷつりと途絶えたのだそうだ。
「私は、母上のことを疑ってはいなかったんだ。
むしろ贈り物が途絶えたことの方がショックでもあり
寂しかったのだ。
おまけに大切な弟は引き離され、会えずじまいだったからな」
「しかたありませんよ、俺は、何もできない立場にいたのですから」
俺は、ちょっとすねて答えた。
「何もお前を責めてる訳ではないんだ。
だからこうして愛情を深めにきてるじゃないか」
兄上はちょっと笑いながらはにかんだ微笑みを浮かべてまた
語り続けるのだった。




