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間奏13
取り敢えず世継ぎの君が生まれたので、隣国との関係強化派の面目は保たれた。
しかし、とっとと奥方が帰国してしまったことで、国内重視派は不安をくすぶらせていた。
2派の均衡状態が崩れたのは、俺という存在が面に出てきたことに起因する。
母親はもう存在しないとはいえ、一応国内出身者。
その上神殿関係者。
過去の王族の歴史を紐解くと、神殿から奥方を迎えた前例がいくつかあった。
おまけに、どの時代もその時は、大変穏やかな治世時代であった。
この国の王族は信仰心があつく、神殿の関係者は民からも大切にされてきた。
ーいっそ新しく見つかった弟君を世継ぎの君にすれば・・・
そんなことを考える者が出てきてもおかしくない状態であり、
実際にそれが実行されただけのこと。
俺は、全くの無関係。
でも、
回りはそう思わない。
良いにつけ悪いにつけ、犯人が見つかり兄上が目覚めるまで
俺は、外部との接触をたたれ、拘束状態だったのである。
でも俺には身の潔白を証明する奥の手があったのだ。
だからこそ、国王様との謁見を申し出たのだ。
そうして、運命の朝を迎えたのだった。




