間奏10
俺の日常は、とても緩やかだった。
好きな時間におきて、
好きな時間に
好きなメニューの食事をして、
好きな色の服を着て・・・
ただ、今すんでいる離宮から出なければのはなし。
連れて来られたものの、
受け入れ体制が整ってなかったのだ。
取り敢えず、信用できる者を世話役にする事で様子見となったようだ。
ロイは、兄上の側近候補の一人で、とても優秀だし、将来を期待されていたらしい。
それなのに、俺なんかについて困るんじゃないかとたずねたら、
にっこりして答えたのだ。
「殿下から、大事な弟をよろしく、と
頼まれましたから」
何か、複雑だった。
突然身内ができて、どうしていいか分からない。
彼女のだったら、どうだろう?
彼女のために、何ができるだろう?
「ここから出るにはどうすればいいかのかな?」
ロイにたずねると、少し難しい顔で答えてくれた。
「弟であることを、やめることです」
「?」
つまり、王位継承権を放棄し、家臣として生きること。
「弟をやめたら、まえいたとこに帰れるかな?」
「帰れば、あなたを誘拐した罪で、彼らが罰せられますよ」
「!!」
どうやら俺の周りには何か物騒な問題が起こっていたようだ。
大人の事情って、大変だ~
黙ってでてきたことをあやまりたいだけなのに。
その時から、俺は、笑顔を封印した。
そうして、大きな選択をしたのだった。




