間奏9
なんと、俺の父親は、この国の国王様だった。
衝撃の事実に俺の脳はついていけず、高熱を出して3日間寝込んでしまった。
やっぱ、ヘタレな俺。
事実は、こうだ。
国王様の奥方様、つまり兄上の母上様は国策で決められた隣国の姫君で
兄上が生まれると用はすんだとばかりにとっとと帰国してしまったらしい。
その後は、白の領主の奥方が乳母となり育てることになったそうだ。
一方、俺の母は、辺境にある神殿の見習い巫女で、
国王様が視察先で怪我をして立ち寄った神殿で出会ったとのこと。
そこで恋に落ち、秘密裏に交際していたものの、
俺を身ごもった母は誰にも告げずに姿を消し、
ずっと消息を探していたそうだ。
ようやく見つけた時には、時すでに遅く、母は旅立った後だった。
そこで、俺を引き取りに本人自ら出向いたことで
大騒ぎになったそうだ。
その後、俺は、しばらく城で過ごすこととなった。
「弟ができることを、殿下はとても楽しみになされていたのですよ」
新しく俺付きの世話役となったロイからそうきかされても、
いまいち馴染めない俺であった。
そんなこんなの騒動の中でも、彼女のことは、決して忘れることはなかった。




