前奏26
なんだかんだで、本番の朝を迎えた。
あれから、数回リハーサルをし、衣装を直し、万全の準備は整った。
「ルルカさん、舞の奉納が終わったら宴が開かれるそうです。
あなたはどうされますか?」
長様がたずねると、あっさり一言。
「行かないよ」
それを聞いていたリリアが驚いて尋ねた。
「えっ?どうしてですの?
領主様主催の宴ですもの、美味しいご馳走がたくさんありますのに・・・」
「あのさあ~あたいがでたら、身代わりがバレちまうだろ?」
「あの、私お留守番いたしますので、どうぞ楽しんできて下さいませ」
ちょっぴり残念そうなリリアに、苦笑いしながらルルカが答える。
「控え室で待っときゃいいだろ?
他の巫女さんたちが戻ってくりゃあ、何も怪しまれないよ。
それにあたいはそんな場所にでるようながらじゃねえし・・・
足の方も随分よくなったそうじゃないか」
「ルルカさん特性湿布薬のおかげです」
「あたいもそろそろほとぼりも冷めちまっているだろうから、
帰るよ。
世話になったね、リリア。
それなりに楽しかったよ♡
ねいさんたちも、達者でな」
「「「「ルルカさん・・・」」」」
しんみりしたところで、ミスカがみなをよびにきた。
「皆さん、領主様からのお迎えの馬車が到着しましたよ」




