前奏12
「シア、おばさん。はいこれ。
今日の稼ぎ分。これでうまいもんくっといで」
「ありがとうございます。
いつもすみません」
「ありがとしゃん、るるねえたん」
「困ったらまたおいでな。んじゃ、またね」
ぴょんとと縁石から飛び降りた先には、目をキラキラさせたレキシアとミスかが
パチパチパチパチと手をたたきながらルルカを出迎えた。
「素晴らしい舞でしたわ!
躍動感にあふれ、その上優雅さも兼ね備えてるし…
これなら月刀の」
「ちょっと、レキシア!
それ以上は他言はなりません!」
「あ、あわわ。ご免なさい」
「おねいさん方、ついてきちゃったのかい?
多分長は待ちくたびれて酔いつぶれてっかも」
グ~リグリグリ。
こめかみをグーでぐりぐりされ、悲鳴を上げる。
「あたたたた、何スンだくそ長△♧♬♡★◎&♬♩▲★@…」
聞くに耐えない罵詈雑言が飛び出し、レキシアとミスカが目を白黒させていると
上着をぐいぐい引っ張りながら、下の方でルルカの弁護が始まった。
「おじいたん、おじいたん、るるおねいたんをやたしくちて!!
あたちがイイコイイコちてあげるから」
ぐりぐりしてた手を止め、グルンと幼子の方へ振り向き一言。
「俺はまだ独身だあ!」
「フギャアアア!!」
そこへ街の自警団が通りかかり、問答無用でライガードを連行していった。
「っやっべ!帰ったらおしおきされちまう!
おねいさんたち、あたいをかくまっておくれよ!」
「それでしたら、私どもの月神殿へまいりましょう♡
男性は入殿禁止ですから安全でしてよ」
そうして今度はルルカが月神殿へと連行(?)されていったのである。




