後奏44
ようやくかごを実でいっぱいにすることができた。
「急いで戻りましょう! もうすぐ夜があけますよ!」
ミニしろわんこに促されが、その旨をハルフォードに伝えた。
「夜明けまでに戻らないと新月になるまで閉じ込められるんだって!!
冗談じゃない!さっさとおさらばするぞ」
そう叫ぶとハルフォードはおもむろにリリアの手を握り、 出口の方へと駆け出した。
「ハルフォード様!もう少しゆっくり走って下さいませ!」
しかし、空はだんだんと明るさを見せ始め、時間がない現実を二人に突きつけてきた。
「仕方ない。リリアどの、
ちょっと失礼しますよ」
そう言うと、ハルフォードはひょいとリリアを肩に担ぎ上げ
片手に実の入った籠を抱えると、喋らないように注意してから駆け出した。
担ぎ上げられた衝撃で言葉も出ないまま、 固まってしまったリリアだった。
ー@%#℃¥£©℉№§¿∆※פµ⁈
そうしてようやく入り口が見え始めた頃には、 あと少しで朝日が顔を覗かせようとした瞬間であった。
入口から飛び込み、 息を切らしていると、おばばののんきが声が出迎えた。
「遅いお帰りで。
デートは楽しかったかぃ?」
「冗談きついぞ、 全く…」
リリアをそっと下ろすと、お疲れさんと言って頭をポンポンした。
なぜか、ルルカが目覚めるのをもう少しだけ伸ばしたいなと思うリリアであった。




