後奏42
銀狼たちが 一斉に こちらを見た。
リリアは思わず足を止めた。
その瞬間 、彼らが一斉にこちらへと駆け出してきた。
ーダメ! 食べられる
竦んだ足は、逃げることを 既に放棄していた。
ぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろ
ぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろ
ぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろ
次の瞬間、銀狼達に取り囲まれ、 体中を舐め回され
ぐっしょりと濡れそぼってしまった。
わふーわふーわふーわふー
わふーわふーわふーわふー
わふーわふーわふーわふー
今度は、彼らの優しい鼻息で体が乾く。
そうして何事もなかったように、銀狼たちはリリアを取り囲み
お座りして待機した。
ーお待ちしてました
ーやっと着きましたね
ーお疲れ様でした
ーお腹空いていませんか
ー何か飲みませんか
今度は、ワンコたちの思考がどっと頭の中に流れ込んできた。
どれもリリアを心配する優しい思考ばかりであった。
わっふ〜
一緒についてきたミニワンコがため息をつき、ぼそっと呟いた。
ーにいさんたち!熱烈歓迎もいい加減にしてください!!
まあ、夢魔の毒はこれで綺麗に浄化されましたけどね
「夢魔って毒を持っているの?」
リリアが驚いて尋ねると、ミニわんこは答えてくれた。
ー毒というより、人の思考を絶望や悲しみで汚染してしまうんです
だから、浄化が必要になるんです




