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後奏41
二人の前に不気味な闇が立ちはだかる。
ーやだ怖い!
「やっぱり私には無理です!」
その場にしゃがみ込み、 耳を塞ぎ、 目を閉じ、 己れを遮断する。
「大丈夫、 俺が守るから」
ハルフォードがリリアを守ろうとして、 間にはいる。
「君は君の果たすべき役割を実行するんだ」
リリアは既視感を覚えた。
ー私、この場面をどこかで経験している!
不気味な闇は、二人を取り囲み、その思考に無理矢理入り込んでくる。
「コノバカラサッサトタチサレ」
銀狼が闇に向かって吠え続ける。
一瞬それがひるんだ隙に、ハルフォードが闇に向かって切り込んでいく。
「今のうちだ! 前へ進め!
しろわんこ、リリアをしっかり守れ!」
「言われなくても合点承知! さあ早く急ぎましょう」
リリアが駆け出してゆくその先には、 銀色に光る大樹がそびえ立っていた。
そして、その周りには、巨大しろわんこが群れを成していた。
その手前で 、リリアが立ち止まる。




