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相正悟~杉山あや~  作者: 陶山雅司
7/7

これから

 8時になった


 何か打ってみよう


 「おはようございます、調子はどうですか」


 「私は今まで家庭教師のアルバイトをしたことがあります」


 「相正悟さんはどんなお仕事に興味がありますか」


 とあやは打った


 「おはようございます、僕は段ボール工場のアルバイトと、ス-パ-の品出しのアルバイトをしたことが


 あります」


 と相正悟


 「今からはどうされますか」


 とあや


 「今、パソコンで文章を打ってます、仕事にできるかどうかわっかりませんが、いい経験になると


 思ってます」


 「以前、僕はプロボクサーでした、打たれ過ぎて精神の病気になったのです」


 「あと、病気は舌癌をやったことがあります」


 「転移したのですが、6時間の手術で助かりました」


 元プロボクサー、精神の病気、死別、がんサバイバー、身体拘束


 そういう人っているんだ、というか初めて聞く


 「大丈夫ですか」


 思わず打った


 「大丈夫です、元気です」


 と相正悟


 「僕のコンプレックスは実務経験のない事です」


 43才になってもそんなことってあるのか


 彼女は相正悟が精神障碍者だということを思い出した


 「コンプレックスの話でごめんなさい、楽しい事や、興味のある話をしましょう」


 と相正悟


 杉山あやは考えた



 相正悟のような人間


 今から何をしたがるだろうか


 思わず打った


 「何をしたいですか」


 「意外なことに、文を打ったり、勉強をしたり、いわゆるオタク趣味にはまってます」


 「新しい自分ですが、楽しいです」


 と相正悟


 「まだこの分野は初心者です」


 「1年4か月前までガラケーすらもっていなかったので」


 と相正悟



 「法のために生きるっていうのは」


 とあやは打った


 「身体拘束や、プロボクシングの体験から、神に祈る、みたいな感覚になってまして」


 と相正悟


 「人間は極限状態になると神に祈るのです」


 「私は神について迷っています」


 とあや


 「なぜですか」


 と相正悟


 「信じた方がいいですか」


 とあや


 「どう思われます」


 と相正悟


 「そうですね、やはり私は信じるかな」


 とあや


 「僕の考えでは、神というのは、その言葉の意味するだけの居場所があるのです」


 と相正悟


 「相正悟さんあなたの願いは」


 とあや


 「そんなこと神のみぞ知る」


 と相正悟は笑った


 


 「あやさん、あなたについて書かせてください」


 と相正悟


 「私について書きたいですか」


 とあや


 「いろいろと僕に教えてください、そうしたら書きます」


 と相正悟


 「何でも教えます」


 とあや


 「僕も何でも教えます」


 と相正悟


 「ではよろしくお願いいたします」


 とあや


 「こちらこそ宜しくお願い致します」


 と相正悟は言った


 


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