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僕をさりげなく弱らせる方法  作者: 降井田むさし
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曜日と僕

曜日は【月】【火】【水】【木】【金】【土】【日】の7つだが、カタチ的には水が好き。週の始まりが月曜なのか日曜なのか、よく分からない。他の曜日は勘違いしないのに、水曜と木曜はどっちか分からなくなる。何故だろうと思って考えてみると、水と木は漢字がそっくりだということに気がついた。あんなに似ていたら分からなくなるわ。


真っ直ぐ立ってくださいと言われても、僕は真っ直ぐ立つことが出来ない。合唱祭でも、じっと立っていられなくて指摘をされてしまった。僕はどうしても【月】という漢字みたいな立ち方になってしまうのだ。


動物のイラストを書いてと言われて、顔が思い出せないときに便利なものがある。それは【火】という漢字である。顔の中心に【火】という漢字を書けば大抵の動物の顔に見えてきて、どうにかなる。o((火))oとすれば、もう猿にしか見えない。


紅白歌合戦は毎年少しは見る。昔に比べて豪華な衣装や派手な衣装は減った。でも、僕はあまり豪華すぎるのは好きではないからいい。手を広げてスカートをヒラヒラさせて【水】という漢字みたいな格好で歌うくらいが、ちょうどいいと思う。


虫が苦手で部屋に居られると落ち着かない。蚊とか蟻などの見慣れた虫は、なんとか耐えられる。だが、【木】という漢字みたいな虫が部屋にいたら耐えられない。【木】という漢字が、虫が飛んでいるところを上から映した図にしか見えなくなってきた。


手の小指を骨折したり、肩を骨折したり、足の甲を骨折したりしてきた。骨は折れても元通りになる。骨折しても、くっついて元通りになるのはスゴいことだ。【水】が骨折した状態だとしたら、治ると【木】のようになるということだから、人のカラダは本当にスゴい。


広い部屋よりも狭い部屋の方が好きだ。広いと落ち着かないけど、狭ければ落ち着く。屋根裏部屋が僕にはちょうどいいのかもしれない。【金】という漢字でいうと、中心部の天井の低いスペースもいい。でも、やっぱり屋根の下の三角のスペースが一番住みたい。


僕をさりげなく弱らせるとしたら、街で僕に話し掛けて、アンケートに答えるように頼んで、僕がアンケートの分からない部分を聞いてきたら、【月】【火】【水】【木】【金】【土】【日】のカタチだけを使って説明してくればいい。カタチを使った言葉遊びが特に好きなので、そんな言葉遊びをされたら、関心と嫉妬でかなり弱る。

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