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僕をさりげなく弱らせる方法  作者: 降井田むさし
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ベーコンと僕

ベーコンを最近よく食べる。最低で一週間に一回は必ず食べる。もちろん一週間ほぼベーコンを食べていた時期もあった。


ベーコンのピンクと白のグラデーションがたまらなく好き。ベーコンがピンク一色だったり、白一色だったりしたら、たぶんそこまで好きになっていないだろう。一色だったらハムと同等の扱いをしていたことだろう。


薄切りはもちろんのこと、厚切りも切り落としもよく食べる。一番よく食べるのは薄切りだが、厚いものに心は揺らぎ始めている。人の心もペラッペラよりは分厚い方がいいように、ベーコンも分厚い方がいい。


ベーコン風味のドレッシングにハマっていたときがある。それがあれば何でもベーコンに変わる。何でも大好きなベーコンに変わる。まさにベーコンマジックである。


ベーコンは、ステーキにしたり、味噌汁にしたり、カリッッッッッッッカリに焼いたりして、食べている。ベーコンとコーンを一緒に炒めただけのベーコーンも一回だけ作った。もちろん美味しくないはずがない。


ベーコン好きになってから、【ベ】から始まるものがほぼ好きになってしまった。でもベートーベンのコンサートみたいなものはあまり行きたいとは思わない。


ベートーベンのCDとモーツァルトのCDが百円で売っていたときにはモーツァルトの方を買ってしまったほどだ。ベートーベンのコンサート『ベーコン』よりも、モーツァルトのコンサート『モーコン』の方が行きたいと思っている。


僕をさりげなく弱らせるとしたら、ピンクのベーコンを探すなり作り出すなりして用意して、心がペラッペラな人間も世界中から探してひとり用意して、ベートーベンの曲が流れる優雅な個室へと僕を招けばいい。そして、ピンクベーコンで心ペラッペラ人間に僕の頬をビンタさせればいい。僕ではなくても絶対に弱ることだろう。

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