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僕をさりげなく弱らせる方法  作者: 降井田むさし
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エコバッグと僕

エコバッグ、それは人間と環境に優しい袋。エコバッグ、それはスーパーマーケットでお商品をブッ込む袋。エコバッグ、それは僕のエゴバックを手助けてくれる袋。エゴバック、それは自我を戻すということ。


ディスカウントストアで「袋は要りますか?」と聞かれた。「要ります」と答えたら「要らないんですね」と聞き間違いされた。そして「やっぱり要ります」と言うタイミングを逃してレジから袋に詰めるゾーンへ。袋は有料だったので、お金のやり取りという手続きでレジの流れを塞き止める訳にはいかない。最後まで「やっぱり要ります」とは言えずに商品を重ねて持ち、店を出た。


袋関係のものは何もなくて、チョコレートと惣菜パンはパーカーのポケットへ、どんぶり型のカップ麺は右手で鷲掴みしながら歩いた。カップのとんこつラーメンを裸で持ち歩いている人を見たことがあるだろうか。パーカーから半分顔を覗かせているソーセージパンを見たことがあるだろうか。そんな人は一度も見たことがない。


ジロジロ見られながら家まで20分ほど歩き、何とか帰ることができた。散歩目的ではなかったら、車で来ていたら、カップ麺を買わなかったら、エコバッグを持っていたら、景色をもっと綺麗に感じることが出来ていただろう。


コンビニで新聞を買ったときに「袋にお入れしましょうか?」と聞かれるものだと想定していた。だから「はい」と言う準備をしていたが「袋入りませんよね?」と聞かれてしまった。なので準備していた「はい」がそのまま口から出てしまい、新聞を片手に家まで10分歩いた。散歩にエコバッグは必需品である。


散歩の行きに交差点でエコバッグを落とした。落としたことに気付かず買い物を楽しんで一時間後くらいにその交差点を通った。すると、横断歩道の上に見慣れたバッグが。それがエコバッグ奇跡の生還である。


NOレジ袋は普通は2円引きなので54回エコバッグを使えば100円ショップで大好きなヒマワリの種チョコをひとつ買える。毎回使っている、誰かが街で配っていたエコバッグには感謝している。


僕をさりげなく弱らせるとしたら、僕のよく行くお店の店員をして「袋、要りませんよね?」と聞くだけだ。あと、今使っているエコバッグは気に入っているので僕がそのエコバッグを道に落としたら、拾って目立たないところへ移動するのもいいでしょう。あと、スーパーマーケットで2リットルの飲み物を特売商品として売り出して、一人何個でもOKにすれば僕は3本買うので、その飲み物の重さでエコバッグのヒモが引きちぎれて、僕は弱ることでしょう。

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