表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕をさりげなく弱らせる方法  作者: 降井田むさし
3/72

占いと僕

占い信じずもがな。だがしかし、そう思っていても結局は信じてしまうがな。だがしかし、信じても当たらないことが多いのがな。占いには裏無いという同音異義語がある。だとすると、占いと裏無いは切っても切れない関係にあるということになる。なので、占いに裏は無いと信じている。


新聞の占いがいつも僕を悩ませる。テレビの占いがいつも僕を苦楽させる。悪い結果の占いがいつも僕を暗くさせる。


新聞の占いにはラッキーフードの欄がある。その日、あまり食べたくないものでも、とりあえずお店で買って食べる。ラッキーフードを食べずにはいられない。お店に売ってないものが書いてある時もある。でも、だいたいのラッキーフードは袋パンで何とかなる。パンは何でも合うのでパンにはだいたいのものが挟める。パンは最強。だから僕は毎日、パンを食べる。


新聞の占いが1位の日の夜、今日は運勢がいいはずだったのに何も起こらなかったなと何気なくレシートを見ていた。すると、その日行ったドラッグストアのレシートに印刷されていた時刻がジャスト00分だった。さらに、その少し後に行った本屋のレシートに印刷されていた時刻もジャスト00分だった。1日2つのジャストレシートは幸運の証。気付かないだけで毎日、占い通りの何かしらが起こっているのかもしれない。


雑誌の占いに少しだけ不満がある。それは僕に女友達がいるものとして話を進めてくることだ。「異性の友達がキーパーソンです」だったり、「異性の友達があなたに恋心を持ち始めるかもしれません」などが書いてある。他にも色々あり、「異性の友達」という言葉が無かったことはほぼ無い。「異性の友達がいる方は……」みたいな書き方なら違和感はないのだが。異性の友達がいることが当たり前なのですか易者さん?


「全てのことを信じては駄目です」みたいなことが書かれた占いを雑誌で見たときは正直、驚いた。ラッキーフードの欄にチョコレートと蕎麦がやたら多いことは正直、不思議だ。どんな出来事にも当てはめることが出来る占いの文言は好きではないが正直、信じる。


僕をさりげなく弱らせるとしたら、「あなたの今日のラッキーフードはフカヒレの姿煮です」と人伝に伝えましょう。驚きやラッキーフードを食べられない悔しさを与えて弱らせることが出来ることだろう。しかし「あなたの今日のラッキーフードは青いパーカーのフードです」と伝えてしまうと逆効果なので注意してほしい。僕の前を歩いて、買った時刻が49分の縁起が悪いレシートを落とすのもありだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ