占いと僕
占い信じずもがな。だがしかし、そう思っていても結局は信じてしまうがな。だがしかし、信じても当たらないことが多いのがな。占いには裏無いという同音異義語がある。だとすると、占いと裏無いは切っても切れない関係にあるということになる。なので、占いに裏は無いと信じている。
新聞の占いがいつも僕を悩ませる。テレビの占いがいつも僕を苦楽させる。悪い結果の占いがいつも僕を暗くさせる。
新聞の占いにはラッキーフードの欄がある。その日、あまり食べたくないものでも、とりあえずお店で買って食べる。ラッキーフードを食べずにはいられない。お店に売ってないものが書いてある時もある。でも、だいたいのラッキーフードは袋パンで何とかなる。パンは何でも合うのでパンにはだいたいのものが挟める。パンは最強。だから僕は毎日、パンを食べる。
新聞の占いが1位の日の夜、今日は運勢がいいはずだったのに何も起こらなかったなと何気なくレシートを見ていた。すると、その日行ったドラッグストアのレシートに印刷されていた時刻がジャスト00分だった。さらに、その少し後に行った本屋のレシートに印刷されていた時刻もジャスト00分だった。1日2つのジャストレシートは幸運の証。気付かないだけで毎日、占い通りの何かしらが起こっているのかもしれない。
雑誌の占いに少しだけ不満がある。それは僕に女友達がいるものとして話を進めてくることだ。「異性の友達がキーパーソンです」だったり、「異性の友達があなたに恋心を持ち始めるかもしれません」などが書いてある。他にも色々あり、「異性の友達」という言葉が無かったことはほぼ無い。「異性の友達がいる方は……」みたいな書き方なら違和感はないのだが。異性の友達がいることが当たり前なのですか易者さん?
「全てのことを信じては駄目です」みたいなことが書かれた占いを雑誌で見たときは正直、驚いた。ラッキーフードの欄にチョコレートと蕎麦がやたら多いことは正直、不思議だ。どんな出来事にも当てはめることが出来る占いの文言は好きではないが正直、信じる。
僕をさりげなく弱らせるとしたら、「あなたの今日のラッキーフードはフカヒレの姿煮です」と人伝に伝えましょう。驚きやラッキーフードを食べられない悔しさを与えて弱らせることが出来ることだろう。しかし「あなたの今日のラッキーフードは青いパーカーのフードです」と伝えてしまうと逆効果なので注意してほしい。僕の前を歩いて、買った時刻が49分の縁起が悪いレシートを落とすのもありだ。