絶叫マシンと僕
何が絶叫マシンで何が絶叫マシンではないのかが分からない。絶叫する人がいればそれはもう絶叫マシンなのだろうか。絶叫マシンと言われてもパッと何個も思い浮かばない。絶叫マシンというものはジェットコースターとかしか思い付かない。
絶叫マシンは、乗ったときに両手を挙げてテンション高く叫ぶほど好きではない。嫌いなわけでもない。でも酔う。二度と乗るかっ!と思うほどではない。でも酔う。絶叫マシンに乗るのが怖いというわけではなくむしろ楽しんでいる。でも酔う。
小さい頃に背が足りなくてジェットコースターに乗れなかったことがある。なんか雨が降っていた時で、なんかあと数センチあれば乗れたように記憶している。別にジェットコースターが好きではないがあの時は乗りたかったのだと思う。あの時乗っていたら遊園地からの帰り道の気分は変わっていただろう。あの時乗っていたら、たぶん酔って気持ち悪くなっていたことだろう。
ジェットコースターの中でも種類で好き嫌いはある。僕にも怖いものがある。ジェットコースターで骨組みが近すぎるやつは怖い。顔などに当たる場所に骨組みは絶対になくて当たるはずはないのだが、上や横に骨組みみたいのがあったら怖い。骨組みが迫ってきたら怖いに決まってる。上や横に何もなければジェットコースターなんて怖くない。でも酔う。
入園してすぐに友達にバイキングみたいなやつに10回乗せられて楽しかったことがあった。でも酔った。友達に「お腹すいて体調不良なんだろう」みたいに思われて何か食べてきていいよと言われて、その後餃子ドッグを食べたが、吐きそうになった。そんなこともあった。
ジェットコースターの他に絶叫マシンは何があるだろうか。観覧車は絶叫マシンか?まあ、高所恐怖症の人は怖くて叫ぶかもしれないし、たぶん絶叫マシンだろう!運転免許を取ったばかりの友達が運転する車は絶叫マシンか?スリルという意味では遊園地のアトラクションを凌ぐ。これは確実に絶叫マシンだ。米パンを作る機械の米を砕く音はうるさすぎるがこれは絶叫マシンか?そうだろう。米が絶叫してるので絶叫マシンだろう。
僕をさりげなく弱らせるとしたら、乗り物に酔わせろ。あと、夜の道を歩いている僕の前を歩いて、後ろをついてくる僕を不審者だと決めつけて叫んだら弱る。それに加えて蕁麻疹<じんましん>まで出されてしまったら相当弱る。世界一怖い絶叫マシンに乗せられるよりも“絶叫じんましん”を見せられる方が弱るかもしれない。




