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僕をさりげなく弱らせる方法  作者: 降井田むさし
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扇風機と僕

扇風機は羽根があるやつが普通だが最近はない扇風機もある。羽根はあってもなくてもどっちでもいい。別に目障りではないし危険でもないし風の質的にもあったって何の問題もない。羽根が何枚でもどうだっていい。二枚でも三枚でも四枚でも五枚でも何でもいい。何の違いがあるか分からないし特に気にしない。


リズム機能もあってもなくてもどっちでもいい。弱では強すぎるけど付けないと暑いみたいなことは一度もない。回ったり止まったり回ったり止まったりを繰り返すのを見ていると少しだけ疲れる。リズム機能を使用していると付けている意味はあるのだろうかと思ってしまうこともある。


弱すぎる弱というのが存在する。これって本当に風来てる?みたいな弱さの扇風機が存在する。羽根の枚数三枚でしょ?みたいに回っていても気付ける弱さの扇風機が存在する。羽根が回るオブジェとして見ればまあまあいい感じなのだが扇風機としてはどうかと思う。中とか強を使うしかなくなる。最弱みたいな名前なら納得できるのだが。


首は振っても振らなくてもどっちでもいい。360度首が動いてもこっちは一人で一ヶ所にいる。その場から動かない。扇風機の前で反復横跳びをしているのなら話は別だがそういうことはあまりやらないので首振りはいらない。扇風機が部屋を見渡したいのであれば喜んで首を振らせるのだが。扇風機で首が延々と回転し続けるものがあるとしたなら怖い。


扇風機のカバーのあみあみに指が入るくらい荒い扇風機使っていたことがある。カバーの意味がない。そして扇風機という名前はたまに忘れる。扇風機という名前は忘れやすい名前である。忘れたら、羽根ぐるぐる、みたいなあだ名を付けて呼ぶしかなくなる。でも最近は大丈夫である。扇風機の話をずっとしてきたが僕は暑さに強いので最近は扇風機も何も付けていない。夏は薄着なら何にもいらない。


僕をさりげなく弱らせるとしたら、羽根が生えているよみたいな感じを出して、リズムあるよみたいな感じも出して、首を横に振らないよみたいな感じも出して僕の前に現れれば僕のまあまあ好きなタイプなので弱る。扇風機の羽根とかリズムとか首振りとかそういうのはどうでもいいが、人間だとそういうのを気にしてしまう僕がいる。

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