帝都のギルドと報告
イツキはゴブリンキングを換金するために帝都のギルドへ向かった。
(メーティスってスキルの威力調整とかできたりする?)
『はい、可能ですよ』
(じゃあ、ギルドで威圧を使うような場面があったらギリギリ気絶しないくらいの威力に調整してほしい)
『かしこまりました』
ギルドのドアを開けると冒険者達の視線が刺さる。それを無視して奥の換金窓口に向かう
受付嬢もまさか子供が換金しに来るとは思っていなかったのか反応が鈍い。
「あの、魔物の換金をお願いしたいんですけど」
「え、あ、はい!換金ですね!ギルドカードはお持ちでしょうか?」
持っていると伝え、ギルドカードを渡す。
「Fランクですか?」
少し驚いた顔をして言う。
それも当然だろう、帝都周辺、特に森の中には強い魔物が多く、Fランクの魔物がいたとしても大抵の冒険者は出会う前に殺されてしまう。
「はい」 取り敢えず返事をしておく。
「では、ここに討伐したモンスター、もしくは討伐証明部位を出して下さい!」
手に持っていないことを指摘されないあたりおそらくこの世界では収納魔法はありふれたものらしい。
「えーと、ここでですか?ここでだと少し狭いんですが・・・」
「え?ゴブリンではないのですか?」
「はい!ゴブリンキングの集団を全滅させて来ました!ゴブリン200体ほどと、ゴブリンキングの換金をお願いします!」
「すみません、もう一度お願いします。」
「ゴブリンが200体ほどと、ゴブリンキング1体です」
「し、少々お待ちください!!」
慌てた風にそう言って奥へ消えていった。
イツキはんとかランクを上げて貰えそうな事に少し安心した。
しばらく待っているとギルド嬢が戻って来た。
「ギルドマスターがお会いになるそうです!」
案内された部屋についた。コンコンの案内してくれた人が部屋をノックすると、中から太い声で「入れ」と返って来た。
中にはとにかくごついおっちゃん、その上かなりの凶悪顔である。子供なら顔を見ただけで泣きかねない。
(それにしても帝都のギルドマスターってくらいだから強いんだろうなー・・・ちょっと失礼して見せもらうか)
そう言って神眼を発動する
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カルロス (男) レベル85
職業ー帝都ギルドマスター
体力ー24000
魔力ー15000
筋力ー30000
魔攻ー12000
敏捷ー21000
器用ー10000
魔耐ー21000
物耐ー31000
<スキル>
剣術(超)・身体強化(上)・気配感知(中)・威圧(上)・筋力強化(中)・物理耐性(中
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(なかなか強くない?)
『帝都ギルドマスターはこの大陸の中で10位には入る実力者です。』
メーティスからの意外な情報に驚いているとギルドマスターから話しかけられる。
「おう、お前がFランクでゴブリンキングの集団を壊滅させてきたってガキか」
「はい!イツキと言います!」
「あんまり強そうじゃないな」
「ええ、まぁ・・・ところで僕はなぜここに呼ばれたんでしょうか?」
本題に入るために惚けてみる
「ん?ああ、FランクがS級のゴブリンキングを一人で討伐して来たって聞いてな、流石にFランクのままにしておくわけにはいかないからな。 という訳で取り敢えずCランクまで上げる。Bになるには試験も必要だしな」
「ありがとうございます!」
「おう、じゃあもう帰っていいぞ」
「はい! 帰る前に一ついいですか?」
「なんだ?」
「どのくらいの偉業でSランクまで上げて貰えますか?」
「は?なんだお前、Sランクになりたいのか? いいねぇそういう気概のあるやつ! ただ、なにをしたらSランクみたいな決まりはないからな、誰もが認めざるを得ないようなの狩ってこい!」
「わかりました!!明日楽しみにしていてください!」
そういって部屋から出る。
(メーティス!明日はいよいよドラゴン行くぞ!!案内頼むね!)