仮置き場くん
ブラッド
いつから現れたのか得体の知れない危険な流れ者だよ
だが腕は抜群だブラッドにやられた群は10はくだらない
薄暗い地下室で初老の男が語る、目の前にいる大男は情報屋である彼を探しに街の奥深くにあるこの地下室をわざわざ訪れたのだ。
非常に大柄な筋肉質な男であるが見た目とは裏腹に狡猾なトラップハントが得意なやつだ。
狩の傾向としてはまずは敵の弱点となりうるものを探しだし、敵を脅すなり周囲の恐怖を煽ったりして敵を孤立、暗殺しやすい場所におびき出す。
そこをクロスボウで撃ち抜くってわけだ
クロスボウで死ぬなら苦労しないって?
あいつのは特別製なのさ。
さあ情報は渡したぞ早く行きな
壁に縫い付けらた血吸い虫野郎から生えた矢は無事なようであるが残念ながら肝心の銀の鏃は蒸発したため回収できなかった。
まったく奴らの退治には金がかかってしょうがない。
1発のシルバーボルトは小さな銀のフォーク1個と大体同じ値段だ、さらに回収しても一度刺さった矢は歪んで続けて使うのは不可能、そういったときは自分で直すがこれもなかなか手間がかかる。
周囲に飛び散った元人間達と一緒に持ち物も粉々に爆散してしまった、回収出来るものは一切ない。
クソと小さく悪態を吐くが
返す者は誰もいない。
この地下室は今や1人を除いては全員木っ端微塵の肉片になっているか壁に磔にになっている。
カンカンカン
階段をブーツを鳴らしながら降りてくる音がするがブラッドは気にしない、知っている気配だ。
その女性はブラッドを見るなり
芝居っぽく辺りを見渡しながら切り出す。
「私は吸血鬼を殺せと依頼したが人間を殺せとは依頼していないつもりだ、派手にやったな」
意思の強そうな声が地下室に響く
「もちろん人間には手を出してない全員怪物さ」
「うむ………そうか わかったもういいよ、依頼は以上で達成だ、依頼料は既に振り込んである」
「ではまたな」
彼は大きなクロスボウを1分とかからずに分解して外套の下にしまい込み階段を軋ませながら去っていった。
ため息を1つ
彼は殺したのは吸血鬼だけと報告したが吸血鬼は爆薬じゃ死なない
、死なないから恐れられている。
そんな嘘は分かっているけど、彼の目は嘘をついている目ではなかった。吸血鬼に関わったもの全てを獲物だと確信しているのだろう
何か薄ら寒いものを感じながら階段が軋む音を見送った




