でぇと
「デートだッ!!」
「くー……くー……」
目が覚めると同時に叫ぶ。前はアイリスもしっかり反応をしてくれていたのだが、最近は慣れてしまったのか、ぐっすり寝ている。かわいい。
一緒に寝ていたミリも起きない。凄い。
珍しく自力で起きたので、アイリスとミリの顔を眺めてすごす。
あと残っている御褒美は、アイリス、サリー、マリア、カリナ、イリア、クラウ、ラウラのだ。他のは昨日終わらせた。あとついでにお尻ペンペンもまだだ。今日、明日で全て終わるだろう。
「ん……。お兄様?」
「……ご主人様?」
「おはよう。アイリス、ミリ」
アイリスとミリが起きた。アイリスはいつ見てもかわいいなぁ。流石は俺の妹。
ミリもかわいいな。流石は俺の奴隷。
「朝ごはん食べに行こう」
「はい……」
まだ少し寝ぼけている、二人を連れて食堂へ向かう。
「主、アイリス、ミリ。おはようなのじゃ」
「おはよう」
「おはようございます」
エリルに挨拶を返す。
「昨日の肉はいつもより美味しかったぞ!」
「ふふふ。いつもと違う部位だったんだよ」
「何!?どこのじゃ!?」
「胴体」
「胴体……」
「おい。そんな目で見るな」
獲物を前にした獣の目で見られた。怖い。
「お兄様。危ないことはやめてくださいね。手足ならともかく、胴体なんて」
「いや、そこまで痛くもなかったし」
「それでも、です」
「はい」
アイリスに怒られてしまった。
朝ごはんを食べて、外に出る用意をする。今日はアイリスとデートだ。
場所は獣人の国の王都。俺が知っている中で、最もデートに向いているところだ。俺は大都市をあんまり知らないのだ。ダンジョン都市と、獣人の国の王都くらい。
「お兄様。行きましょう」
「ああ」
一緒に外に出る。俺はデートなんて経験が無いため、露天を巡ったりする程度になってしまう。そもそもこの世界でデートは初めてだし、前の世界のデートなんて参考に成りやしない。まあ、アイリスが楽しそうだしいっか。
そこで制服を着た少年少女を見つける。修学旅行的な感じなのかな。この世界の学園に通って見るのもいいかも知れない。定番だし。それに、幼女奴隷たちにも同年代の友達がいるだろう。経験は無意味にはならない。行って損はないだろう。獣人の国の問題が終わったら学園にでも行こうかな。
最近本当に出番がないAIさんが言うには、あの制服は人間の国で一番大きい学園のものだと。候補だな。
恙無くデートは終わる。別段、デートだからといって特別なことはしていない。ほぼいつも通りだ。アイリスが楽しいと言ってくれたし俺は満足。
屋敷に戻り、カリナをボコボコにして(稽古)、クラウを呼ぶ。アクセサリーを買ってきたのだ。綺麗な宝石のネックレスだ。ネックレスに、普段の俺の骨を『合成』したもの。すごい硬い。ダイヤモンドとか比じゃない。
ラウラにキスをしなきゃな。舌入れてやろうかしら。
「ラウラァッ!!」
「は、はいッ!!何でしょう!」
怒鳴ったせいか怯えてしまっている。違うよ。怒ったんじゃないよ。叫びたかっただけだよ。
謝罪の気持ちを込めて頭を撫でる。やっぱりこのくらいの高さが撫でやすい。
そのまま頬に手を置き、顔を持ち上げる。ラウラも今から何をされるか理解したのか、アタフタとし始める。ふっふっふ。お前はもう逃げられない。
「行くよ」
「えっ?あっ、あの」
これ以上ないほど頬を紅く染めているラウラ。
「ん?」
「やっぱり、無理ですッッ。失礼しますっ」
「えー」
逃げられた。無理だって。死にたい。キスしてって言われてキスしようとしたら無理ですって言われて逃げられるとか。もゥまぢ無理。泣きそ。
「ララスさぁぁんっ」
「い、如何なさいましたか」
ララスに慰めて貰おうとしたところ、間違えてさん付けをしてしまった。動転してしまったのだ。俺は童貞だし。童貞だからダメだったのかな。卒業してやる!
「ラウラに純粋な心を弄ばれた。慰めて」
「わかりました。そこにお座りください」
指し示されたソファーに座る。すると頭を撫でられる。流石に恥ずかしい。ので、ララスを膝の上に無理やり座らせ、俺がララスの頭を撫でる。
「あ、あのご主人様?」
「気にするな」
前が見えない。屈辱。でも落ち着くかもしれん。やばい。俺の中でララスの株の上がり具合が凄い。
一時間程そうしていたら満足した。ラウラも照れ隠しだよ。いざ、やろうとしたら恥ずかしくなったんだよ。きっと。そう思わなきゃやってられない。毎晩枕を涙で濡らすことになる。
いいし。今日はイリアの枕になる日だから。癒して貰うし。
今はマリアにビンタするか。気は進まんが。
マリアを呼ぶ。
「今からお前にビンタをする」
「は、はい……」
ゴクリと唾を飲むマリア。
「行くぞ」
「はい。痛くしてくださいね」
バチンッ。
「あぁぁぁんっ」
いや、なんかこう、興奮する。瞳を潤ませ、息を荒げ、頬を染めた幼女が前にいるのだ。これで興奮しないのはロリコンじゃない。
ドMな女の子はかわいい。それは俺の潜在的なSの部分がそう言っているのか知らないが、そう思った。
「どうだった?」
「気持ち良かったです。またお願いします」
「お、おう」
気持ち良かったのなら何よりです。俺も楽しかった。
俺枕とは俺が枕になること。つまり今の俺は全身枕だ。イリアは枕な俺の上に乗り、ぐっすりだ。かわいい。心の傷が治っていく。
俺の上に乗ることが俺枕を最も楽しめる体制だ。覚えておくように。




