表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/48

トランプ

 「で、どうかな」


 「もちろん大丈夫だよ。言っただろ、君は何をしたっていい」


 「ありがとう。アリスも良かったら一緒に」


 「ああ、機会があれば呼んでくれ」


 エリーが変態だった日の夜。少し寝てからいつも通りアリスちゃんに会いに来た。


 アリスちゃんにゲームやらブルーレイやらを頼んだら、悩むこともなく許してくれた。もう大好き。


 これでだいぶ暇つぶしが出来る。本だけでは飽きてしまうのだ。


 その後も軽く話をして、俺は屋敷に戻る。最後にもう一回礼を言い、『転移』する。


 もう少し寝よう。



 朝。イリアに起こされ、食堂に行く。今日も一番最後だ。俺はいつも最後に起こされているのかな。


 「お、おはよう」


 「ああ、おはよう」


 エリーに挨拶を返す。変態だったことは黙って置いてやろう。っていうか変態というより、耳年増とかの方が的確かも知れない。


 「エリー。昨晩のことは覚えているか」


 「えっ!?あああのことは無かったことにしてよッ」


 「そっちじゃない。今後の話の方だ」


 「え?ああ、そうね。覚えているわ。貴方に任せるわね」


 「おう」


 ともかく、国王選定戦までは暇だ。今のうちにゲーム、アニメ用の部屋でもつくっておこう。


 その後、ご飯を食べ、適当な空き部屋を拡張し、特大テレビを設置する。まじ『何でもできる力』便利。何でもできるんだろうけど、ブルーレイとかは地球産の方がいいよね。なんとなく。


 あとはトランプか。トランプは適当に考えたとでも言っておけばいいだろう。エリー、ドナート以外には後で本当のことを教えるが。


 「おーい。カードゲームやろうぜー」


 暇そうにしていた、アイリス、エリル、エリー、クラウ、ミリ、サリー、マリアを呼ぶ。


 ぞろぞろと集まってきたみんなに、ババ抜きのやり方を教える。そしたらとにかくやってみよう、ということになった。


 結果はマリアが一位。表情が余り変わらなくて怖かった。笑顔って怖い。

 ちなみにビリはエリー。顔に出過ぎ。

 今のは練習。次の本番で一位の人には俺が願いを叶える。俺が一位の場合、このゲームに参加した誰かにお願いを聞いてもらう。つまり俺が一位になれば、幼女に合法的なイタズラが出来る。楽しみ。



 結果一位クラウ。ビリはサリー。


 「さあクラウ。願いを言え」


 「ご主人様……。本来ならばこんなことを頼むべきではないでしょう。しかし!私はこの気持ちを抑えられませんッ。どうか、どうかご主人様の肉を食べさせてください!それがダメならせめて血をください!飲みますから!それすらもダメなら抱いてください!!」


 よし。抱けばいいのね。寝室へ行こう。と冗談は置いといて、肉をあげるくらいなら朝飯前だ。


 「わかった。俺の足の肉をやろう」


 「ほ、本当ですか!?」


 「ああ。というか食べたことあるぞ」


 「え?」


 「たまに凄い美味しい肉があったろう。あれは俺の肉だ」


 少し自慢げにいう。


 「そんな。それならばご主人様は既に私の中に居たのですか!?」


 「え?そ、そうなんじゃない?」


 「ならば他のことを頼んでもいいですか?」


 「ああ」


 「やっぱり抱いてください!!」


 「わかった。今からでいいな」


 「えっ?は、はい」


 「おいで」


 「はい……」


 そうやって近づいてきたクラウを抱きしめる。


 「はい。抱いた」


 抱くという言葉はややこしいね。


 「えっ?えっ?」


 「残念でしたねクラウ。お兄様に騙されたようです。でもちょっと羨ましいです」


 アイリスが言う。 


 「もう一回やりましょう。私もご主人様に抱いて貰う!」


 サリーの言葉。幼女ならばいつでも抱きしめるのに。


 「俺の肉は夕食にだそう」


 エリーは俺の肉云々が理解できなかったようで首を傾げている。思ったより、みんな俺の肉を食ったことに嫌悪感がなさそうでよかった。俺はみんなを信じていたよ!


 「よし。もう一回だ」


 そう言って、本番二回戦目を開始する。


 結果は俺が一位。ビリがエリル。


 ふふふ。俺の時代だ。


 「エリル。お前は今日抱き枕の刑だ」


 「な、なんじゃってー」


 可愛い。


 俺はいつもアイリスと寝ているが、アイリスには触れていない。触れるとイケナイ関係になってしまう可能性があるからだ。しかしエリルならばどうだ。確かエリルは結構な歳だ。その、俺より年上の女性に手を出して何の問題があろうか。まあ、極力手は出さんが。


 「しょうがないの。そういう決まりじゃしな」


 「そう、しょうがない。我慢して受け入れろ」


 「お兄様ッ!(わたくし)を抱き枕にすればよろしいではないですか!」


 「いや、万が一間違いがあったらどうすんだよ。その点エリルならばなんかあっても大丈夫だろう」


 「私はお兄様とでしたら間違いがあっても構いませんのに……」


 「え?なんだって」


 「な、何でもないですっ」


 あぶねー。あまりの可愛さに興奮して襲いかかる所だった。なんとか聞こえないふりで誤魔化したが。


 さて、こんなもんかね。中庭で俺の肉を削いだりしなきゃいけないから、今日のトランプは終わりだ。


 今晩は楽しみだ。エリル枕。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ