しばし休息。
お久しぶりです。
引っ越しやらなんやらで更新遅れました↓
間が空いてかなり崩れました……
徐々に戻していきます。
テナの作った空間から出て宿に戻ってきた私たち
日も暮れ、朝から何も食べていなかった事に気付き夕食を作ることになったのだが……
「マ、マスター!私がします!」
「何いってるの?右腕もないのに…私が作るから。」
「絶対にダメですっ!カササギさん!変わってください!」
部屋についてるミニキッチンでもめている二人
私はテナの膝の上です。
「すっごぃモフモフ~」
至福の表示で尻尾から身体、首の下などいろんな所を撫でられている。
そんなんだから料理とか無理。
「カササギさん、マスターの料理は危険なんです!」
涙目で私に訴えかけてくるフユ
そんな事言われたって私も出来ないし…料理。
「もう……そんなに言うなら一緒に見てればいいじゃない。何かあったら言いなさい。」
そういってクゥは手に持っていた包丁を振り下ろし
まな板ごと野菜を裁断した。
「「「…………」」」
「このまな板ボロいんじゃない?」
危なっかしい料理が始まった。
数十分後―――
料理は完成し席につく。
私の隣がクゥ
クゥの前にはフユで、私の前がテナだ
クゥが作ったのはシチュー
待ちきれなかったのか私とテナは早速食べ始める
「あちっ?!」
「焦らなくても沢山ありますよお姉さま。」
まるで母のようなクゥ。
何時もはフユがその役目だが
「……なぜ一人にするとマスターは何も出来ないんでしょうか……」
「黙って食べなさい。」
ぼやいている所を注意され、何処か納得いかなそうにシチューを食べている
「ごちそうさまー」
一番早かったのは私だ
野菜は歪な形だったりしたけど、案外美味しかった。
………
「………食べさせてあげようか?」
使い慣れてない左手で苦戦するフユ
そんな、一生懸命食べる姿が私の目に入り、声をかけた。
その返事も聞かず私はフユの隣に座り、スプーンを奪った。
「はい。あーん」
軽くシチューを一掬いし、フユの口の前に持ってく。
「か、カササギさん?!だ、駄目です!マスターが……」
フユに言われ、クゥをみるとじとめで私を…と、いうかフユを睨んでいる。
「ほんとはクゥがするべきなんだよ?」
指をさすつもりでスプーンを向けてしまった。
それを見逃さなかったクゥ
フユの為のそれを食べてしまった。
「んぐっ。…お姉さまのあーんは私のものです!」
これ以上関わったら長くなりそう。
そう思い、なるべくクゥを意識せずフユに残りを食べさせてあげた………
「んっ……美味しかったぁ~」
テナはマイペースにシチューを平らげた。
夕食も終わり、お風呂も入った後、テナは「忘れ物が…」そういって部屋を去った
今日1日いろいろあったのかクゥとフユの二人は直ぐに眠りについた。
私はそれを確認し、一人部屋を出ていた。
特に宛もなく、宿屋の屋根を上り空を見上げる。
幾つもの星と月が出ていた。
でも、私の知っている月とは違う
赤い。
赤い月は、町を妖艶に照らしている。
……私はこんな夜が嫌いだった。
闇夜に染まった先は見えず、不安が押し寄せる。
怖くて怖くて仕方なかった
でも私は姉
妹の手前、怖いなど弱気な事は言えなかった。
「お姉ちゃんがいるからね。」
私がよく言った言葉だった。
強がり、無理して妹の為に
でも、それを聞いてくれる相手は近くにいない。
「寂しいですか?」
いつの間にか隣にテナさんが座っていた。
「何でいるんですか?」
「忘れ物ですよ。はいっ、どうぞ。」
そういって私に渡されたのは一本の棒。
これは……
「刀だよ。カササギさん専用の姿にあわせて採寸が変わる特注品。」
そういってニコッと私を見てるテナさん
(むぅ…寂しいときに隣にいてくれるのとか………嬉しいですね。男の人だったら惚れてるかも知れないです。)
「あんまり嬉しくなかった?」
「?!い、いえ…逆です!嬉しいですし、ちょっと同性だったのに後悔を……」
「?……甘えていいよ?はいっ、膝。」
ポンポンと膝を叩くテナさん
……お言葉に甘えよう。
「少しだけ……すみません。明日からは…元気に……」
暖かい膝の上
人肌から熱を感じ自分もぽかぽか暖かさから、落ち着いてくる。
「ゆっくりおやすみ。」
頭を撫でられて、私は意識を手放した……
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