プロローグ
オリジナル初挑戦です。
ゆっくり時間をかけて書いていこうと思います。
【フォークロア・オンライン】略式名F・O
異世界を舞台にしたVRMMOで全世界で楽しまれているネットゲームの一つだ。
思い付く限りの豊富な職業と種族で人気を集め、何千万人もの人が楽しんでいる。
私もその何千万人の一人だ。
私のプレイヤーネームは『カササギ』
ゲーム内のフレンドからは、『サギ』とか『サギねぇ』とかで呼ばれていた。
今日も何時ものように平日の昼にプレイしていたのだが……
『システムカンリシャヨリジュウョウレンラクガアリマス。』
そんなメールが届き私は何の躊躇いもなくそれを開いた。
【重要連絡
このゲームは再構築されログアウト不可能になります。
現実世界に未練のある方は今すぐログアウトしてください。
また、現実世界に未練のない方、新しい世界へ行きたい方などはF・Oへログイン下さい。
F・Oはどんな方でも歓迎いたします。
タイムリミットは後一時間です。】
ログアウト不可……現実世界に未練……タイムリミット……
私はある思いから一度ログアウトした。
現実世界での私は葵鷺 結と言う名前だ。
都内の高校に通うごく普通の女子高生。
特に容姿が言い訳でも無いが、髪が短く身長が高いので同性人気は高かった。
F・Oからログアウトした結はVRMMOには必要不可欠であるヘッドギアを外し、自分の部屋から出た。
今は夏真っ盛り
クーラーの効いた自室の外はかなりの地獄だった。
向かう先はテレビのあるリビングだ。
とりあえずリビングについた結は冷房MAXでクーラーをつけ、ついでにテレビもつけた。
『只今F・Oの発売会社より公式発表がありサーバーがハッキングにあったと情報が―――』
ピッ
『ハッキングの影響か、F・Oではもう数時間でログアウト不可能になるようで、これについて政府の見解は―――』
ピッ
『外部から強制的にログアウトさせるには―――』
ピッ
どのチャンネルもF・Oについての報道ばっかりだった。
それもそうだVRMMOは日本の科学者が開発し人の意識をゲームの中に送り込む最新技術が使われていたから。
故に、事故が起きればゲームをしていた人は意識が戻らないなんてこともあり得るらしい。
そんな中でのサーバーへのハッキング。
どのテレビ局も躍起になって報道するだろう。
結はいい加減テレビの音がウザくなり電源を消した。
ごーごーと、クーラーの音しかしない部屋で結は冷蔵庫から出した牛乳を一杯飲んだ。
「……これがこっちで最後の食事か」
結はもう決心していた。
この腐って何にも無い日常から新しいF・Oの世界へ行くことを
そう決めていた結だったが大切な妹と、一様両親へ書き置きをと思いログアウトしていた。
とりあえず何を書こうか……
そう悩んでいたとき玄関の扉が勢いよく開く音がし
リビングに一人の少女が駆け込んできた。
女性らしく膨らむところは膨らみ、凹むところは凹む
結のように膨らみの無い体つきじゃない彼女は妹である葵鷺 夢だ
「お、おねぇちゃん……」
汗びっしょりになりながら夢は結を呼んだ。
結は何も言わず、冷蔵庫から麦茶をとりだし夢に渡した。
「部活お疲れ様。今日は早いね」
「………ありがと」
夢は一言だけお礼を言い、受け取った麦茶を火照る体に流し込んだ。
そして息を整え結に聞く。
「おねぇちゃんは……何処にも行かないよね?ずっと私といてくれるよね?」
母子家庭の葵鷺家
母親は外に男をつくり家にはほとんど帰ってこなかった。
そんな中、夢に母以上の愛を注いできた結
しかしそんな最愛の妹の問いかけに、彼女の意思は変わらず。首を横に振った。
「ごめん。私は………こんな日常嫌なんだ。」
夢は姉の言葉に何一つ言えずただ、無言でぼろぼろと涙を溢した。
「とりあえず……シャワー浴びてきたら。汗びっしょりで気持ち悪いでしょ?」
夢は首を振り、結に抱きついた。
何処にも行かないように。
そう願いながら強く強く抱き締めた。
「……まだ、いかないから。シャワーだけ浴びてきなさい。」
「……………うん」
しぶしぶといった様子で夢は離れ、シャワーを浴びにいった。
一人取り残された結
「つらぃわぁ……」
そう呟き、残った牛乳を飲みきった………。
「……………」
シャワーを浴び終わった夢は何か決心したのか神妙な面持ちで椅子に座った。
その対面にはコップ片手の結
「…私も……F・Oの世界に行きたい。お姉ちゃんとずっと一緒に…同じ世界に居たい!」
「…………んっ。解った。それじゃぁ書き置き書いとこ。」
結はついてくるのを否定せず、ただ、少し嬉しそうに紙とペンを渡した。
F・O再構築まで後30分…………




