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牙と皇

作者: ラム肉
掲載日:2026/03/14

会話のイメージをする練習がてら作ってみた話なので書きたかったこと等が上手くまとめられず見にくくなっていたり意味が分からないかもしれませんが少しでも楽しんで貰えたらと思います

(キバ)は己を知り真の世界を知らぬ

(おう)は世界を知り真の己を知らぬ


ここではないどこかの世界のどこかの森で2つの生物は出会った。

牙「おい、貴様は何だここは我の森だこの牙で食いさかれたく無ければ今すぐ立ち去れ」

牙はドスの効いた低い声で威嚇するように言った


王「君には悪いのだが私も疲れていてね少し休ませてやくれないか」

王は一切動じる様子も無くそう答えた


牙「貴様は我の牙見て何故恐がらぬ、何故逃げぬ」

牙は思わずそう問いかけるその問に対し王は答える


王「何故か、何故だろうねこの世界には君の牙より怖いもの等いくらでもある、その度逃げていては私は私で無くなってしまうからかな」


牙「ふははははははは、何を言うか我の牙より恐がられる物などこの世界にあるものか」


王「どうやら君はこの世界の事ををあまり知らないらようだね」


牙「戯言を我は一体どれ程の時を生きてきたと思う、いつの時もどんな動物も牙を見ると恐れおののき逃げてゆくわ」


王「確かにこの世界で見た目が怖い物は君の牙より他に無いかもしれない」


牙「そうだろう」


王「だが見た目だけで無くとも怖い物はこの世界には数多あるのだよ」


牙「ほぅ、それは何だ言ってみるがいい」


王「それは私には言えないな」


牙「やはり無いのではないか」

牙はそう怒気を孕んだ声で言う


王「この世には見えない物、分からない物が数多ある具体的には言えないがそれが私は最も怖い」


牙「例えば何があると言うのだ」


王「例えば君は私の考えている事や感情が分かるかい?」


牙「いや分かる訳が無いだろう、ましてや貴様は表情も変わらぬではないか」


王「ふふふ、そうだろう私はね、それが怖いのだよ」


牙「何を言うか他の者の心等分かる訳が無いではないか、当たり前の事に何を恐がる」


王「では考えてみてくれ、君には信頼出来る人間が1人も居らず周りから常に命を狙われいると考えながら生きていると」


牙「そんな生活を続けていてはいずれ心は憔悴しきり死に至るだろう」


王「そうだろう私はだからこそ分からぬ他人の心が怖いのだよ」


牙「大体貴様の言いたい事は伝わった理解は出来ぬがな、では礼代わりに問うてやろう、貴様は己を知っているのか」


王「それはどういう意味だい?」


牙「では逆に問おう、貴様は己の心を分かっているのか?」


王「わかっているに決まっているだろう、例え他人の心は分からずとも己の心は己にしか分からぬのだ知らぬ筈がないだろう」


牙「我はそう思わぬ、貴様は何か型にはまり自分の心すら分からないのではないか」


王「一体何故そう思うんだい?」


牙「私と出会ってから今まで表情も変わらぬ、感情も出さぬそんな奴が己の心を分かっていると思うか」


王「確かにそうだね、しかし私は自分の心は分かっているつもりだ」


牙「ならば何故己の感情を出さぬ」


王「私はね保身の為か常に他人の求めるものを叶えようとしてきた、他人の理想像を演じ続けて居るうちにだんだんと 、だが確実に他人の理想像に支配され自分を見失ってしまったんだよ」


牙「何を言うか、貴様は貴様だ他人の理想像に支配された訳では無い、貴様が自ら己である事を捨てたのだ」


王「そうか、そうかもしれないな…」

王はしばし俯いて無言になった初めて王が本当の感情を牙に見せた瞬間だった


牙「何を迷うか貴様は貴様それ以外の何者でもないのだ、否定されようと貴様は貴様である事に変わりは無い、迷うな人の子よ全てを受け入れなくてもいいただ本来の己を出して尚着いてくる者を受け入れ大切にすればいいのだ、例え嫌われようと信頼していた者に裏切られようと人を大切にし慈しむ心だけは捨てるな!」

そう言うと牙は1度深く大きく呼吸をし立ち上がる

牙「不安ならば民に自分の背中を見せつけてやれ!たかが数人の意見に己の心を左右されるな、己を信じ民の声を聞き民を守り抜き誰に何を言われようと恥じる事の無いよう生き抜いてみろそれだけで貴様は立派な皇だ!」

そう牙は興奮気味に話終えると深く息を吐きまた元の体制にもどる


王「そうか、そうだなありがとう君のお陰で目が覚めたよ例えどんな性格だろうと私は私だ理想に応えているだけでは皇とは言えないな」

そう話し終えると牙はゆっくりとその場を去ろうとしていた


王「待ってくれ、これからも偶にこの森に来てもいいかな?」


牙「貴様なら好きにするが良いさらばだ我が友よ」


そう言い残し牙は去っていった


王「そういえば、ふふっ私が誰か知らない様子だったのに王だと分かっていたのか、それに気付けぬとは私もまだまだ未熟だな」


丁度その頃「王〜どこですかー」と数名の声が聞こえてきた


皇「私はここに居る!」

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