来るはずだった親友が死んだ13
「そんなに彼氏の愚痴を言うのに、どうして今も付き合ってるの?」
ああ。今はクラスメイト、ボーイッシュで大人しい咲と話し中。
「りんの仲直りしなくていいの?」
「仲直りしたいけど⋯⋯」
私がボソボソと話していると咲久は怒ったように、こっちも見た。
「まず聞くけどね!叶翔のことは好きなの?嫌いなの?」
「――嫌い」
咲久はため息をついた。「別れなよ」話は振り出しへもどってしまった。
「別れるのも⋯⋯」
「バカね。付き合うっていうのは両思いっていうことなんだよ!いい加減わかって」
そこまで強く言わなくてもいいのに。私が黙り込んでしまったのに気づいたのか、咲久は話を止め、私の背中に手をのせた。
「今は自分の気持を大事にしなよ。そうしないと、結局傷つくのはほのかだよ」
「咲久っ⋯⋯」
そうすると体が自然に動いて咲久に飛びついた。
「こう見えても女子なんだから、恋愛には詳しいんだよ。何かあったらまた相談して」
そう言って咲久は笑った。こうなったら叶翔に伝えるしかないよね。でも、りんと仲直りもしたい。本当の気持ちを伝えなければ。
その日の帰り道、私は一人で下校していた。いつもと同じ通学路を通っていた。
「通学路⋯⋯同じ?」
その瞬間、なぎさのことを思い出した。
今まで忘れてしまっていた。忘れていたことにひどく驚いた。あんなに知りたがっていたのに。近ちゃんと話すことも今週は一度もなかった。本当に忘れていた。2つ、いや、3つのことを両立させなければいけない。
友情、恋愛、なぎさ。私は一秒でも早く家につきたいと願った。




