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来るはずだった親友が死んだ11

 ラインを見た瞬間、誰かからメッセージが来た。誰からかもわからないままメッセージをタップした。――叶翔からだった。


 見なければよかった、と自分の既読がついたメッセージに強く後悔した。


(返事、まだ?)


 ああ、最悪だ。なんて返せばいいかわからなかった。

まだ、と書き込んだが、すぐに消してしまった。スマホを自分から遠いところに軽く投げ飛ばし、ベットに飛び乗った。


 叶翔が私に告白なんてしてこなければよかったのに。


 りんは叶翔のことが好き、叶翔は私のことが好き。――じゃあ、私は?私は誰のことが好きなの?

 今までの友情関係に大きな三角ができてしまったことが辛く感じた。


 人はどうして好きって言葉も嫌いって言葉も言うことができないんだろう。高2になっても親に対して嫌い、といったことはなかった。言ってしまったら、自分が傷ついてしまうだけだから。遠くへ飛ばしたスマホから着信音が二度、いや、三度くらい聞こえた。 


 もう、どうでもよくなれ。

 私はスマホをタップした。


(既読スルーしたでしょ)


(教えてよ)


 頭が限界を迎えていた。突然の怒りが湧いてきた。もうなんなの?保留にしているんだから、そんなに聞くことなくない?どうして人はラインだと思っている気持ちを全部吐くことができるんだろう。暇だからメールするとか、どうでもいい気持ちでいうなら本当にやめてほしい。


 その気持の中でさえ、着信音は止まることがなかった。


(僕、まじでほのかさんのこと好きなんだよ)


(もしかして、僕のこと嫌い?)


(スタンプ)


(スタンプ)


 好きとか、嫌いとか、叶翔はそのようなことを軽々しく言えるタイプではなかった。どちらかというと、自分から言うのが無理なタイプだったはずだ。どうして、どうして。


 気がつけば、ベッドの上で眠りに落ちていた。



 眩しい太陽の光で目を覚め、寝ていた重いまぶたをゆっくりと開けた。横を見ると、スマホが置いてあった。夢であると願い、スマホをみると、昨日のメッセージが残ったままだった。だが新しく、悲しそうな男の子のスタンプが送られていた。

 

無理です、って言いたいのに昨日の保留にしてほしい、って頼んだときの叶翔の顔を忘れることができない。絶望したかのような暗い顔。


「ほのか、昨日お風呂入んなかったでしょ!?」


 突然お母さんが部屋に入ってきて言った。臭くなるから今すぐ入っていきなさい、と。


 私は渋々頷いて、昨日のことまで全て、ゴミのように流しきれたらいいのに、そう感じた。


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