四話 異世界での初めての夜
第四話!
楽しんでいただけたら幸いです。
――クラスメイト達を撃退した俺は、安全に寝れるところを探している。しかし、異様なのが、
「・・・なぁ、梨里?」
「ん?」
「ん?じゃねぇよ!本当についてくる気だったのかよ」
俺がそう言うと、
「じゃあどこに行けと?」
と言われ、黙る。確かにクラスメイトよりは気楽かもしれないが、
「だからって、安全性ならあっちじゃないのか?」
そう。俺が考慮してるのは安全面だ。一人の俺よりクラスメイトのほうが安全じゃないのか、と。しかし梨里いわく、「こっちのほうが安全」だそうだ。
数十分も歩いていると、洞窟が見える。中は深くないが、まぁまぁの広さである。
「・・・よし、魔物の痕跡がないし、ここにしよう。それでいいか?」
「う〜ん、でも、奇襲とか警戒するには足りなくない?」
・・・確かにこのままだったら安全面がだめだな。よし、チートの出番だ!
――数分後――
「ねぇ透?外出でてと言われて戻ってきたら、部屋できてない?」
「いや〜、張り切りすぎたみたいな?」
「いや、張り切るのレベルじゃないから!!」
俺は洞窟の中に、《結界》を使って部屋を作った。最初は洞窟の出口だけでいいかなと思っていたのだが、ある重大なことに気付く。
「男子と女子、同じところで寝るのか!?」
というわけで俺のスキルの《結界》で2部屋を作ったわけ。ちなみに、結界の壁は魔力を込めて、お互いの部屋が見えないようにしてあります。うむ、完璧!
ちなみにこのあと、梨里にやりすぎとお説教されたのは言うまでもない。
――数十分後――
「飯できたぞ〜」
俺がそう言うと、梨里はすぐにきた。
「もぉ腹ぺこ〜」
「さて、今日のメニューは!(女神から全員に支給された)燻製肉に、きのこをあえてできたシンプル炒めだ!」
「ネーミングセンスないね」
うるさいな、美味しけりゃいいんだよ。
――飯を食べ終わって数分後――
「おーい、体拭くやつ用意したぞ〜」
俺が作ったのは、土を固めて桶を作り、水を入れ、あと女神(以下略)のタオルだ。
「ありがと。ねぇ・・・」
「どうした?」
梨里が気不味そうに言う。もしかして体調が悪いのか・・・?
と心配していたのだが、
「覗かないでね」
「誰が覗くかぁ!」
まったく、心配した俺が馬鹿だった!
――その後、結界の魔力を上げてからその日は休んだ。
異世界初日を乗り切り、休む透たち。
これからどんな展開になるのか、よければ続きも見てください!
ちなみに、お互いの部屋が見えない理由は、結界の魔力を上げて、色を濃くしたからです!