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カリグラファーの美文字異世界生活   〜コレクションと文字魔法で日常生活無双?〜  作者: 磯風
第二章 慣れてくるといろいろあるものです
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第63話 納品に行こう

 ケースペンダント用の石に魔法を付与するのが、毎日のルーティンになりつつある。

 店頭にじゃらじゃらと、並べてるんだろうな……

 観光地のお土産屋さんで売ってる、キーホルダーみたいになっていそうだ。


 毎日コンスタントに魔力を使っているせいか、また魔力量が増えていた。

 それは構わないんだが、なんか新しい独自技能が表示された。


『成長補助』

 ……補助……俺自身の成長を、俺が補助するのか?

 俺が誰かの補助をできる、と言うことか?

 なぜ、取説が無いのだ。

 どっかに『魔法・技能大全』とか、ないものか。



 今日はできあがったケースペンダントを、直接タセリームさんに持っていくことにした。

 いつもは代理の人が取りに来てくれるんだけど、今日はなかなか取りに来ないので自分で持っていくことにしたのである。


 この町には、一区画が丸々公園になっている場所がいくつかある。

 全部見た訳じゃ無いけど、多分東西南北の同じような位置にあるのだろう。

 タセリームさんの店は、南東通り公園を通り抜けていくと近道だ。


 あれ?

 大きめのテントが、公園にいくつかあるぞ?

 そういえば去年も物産展的な催しがあって、他の町の品物が売られていたっけ。

 美味しそうな果物とか売ってる。

 あ、衣類もあるんだな。

 外国の製品も多いみたいだ。


「あ、お茶がある……!」

 紅茶かな?

 いい香りだ……買っちゃおうかなぁ。

 身を乗り出した時、他のお客さんとぶつかってしまった。


「あ、済みません……!」

「いや、大丈夫。君、お茶に興味が有るのかい? 珍しいねぇ」

「そうですか? 好きなんですよ、紅茶とか」

「ほう……紅茶を飲んだことがあるのか」

 あれ?

 ポピュラーではないのか?

 紅茶って。


「自分で入れられるのかい?」

「いえ……人に入れてもらったのを、飲んだ事があるんです」

「そう、なのか……」

 入れ方を教えて欲しかったのかなぁ……ごめんね、おじいさん。

 紅茶は美味しく入れるのって難しくて、下手なんだよね、俺。


 お菓子に入れるのも有りだと思って紅茶を一袋買って、タセリームさんの店に向かった。

 珍しく……と言っては失礼だが、店頭が賑わっていた。


「ああっ、よかったー! 来てくれたのね!」

「お届けに来ちゃいました。どうしたんですか、トリセアさん?」

「店長が全然帰ってこなくて、出られなかったのよ! ホント、ごめんね! 助かったわー」

 タセリームさん、どこでさぼってんだ。


 トリセアさんはこの店の店員さんのひとりで、リシュレアばあちゃんの三番目のお孫さんだ。

 ばあちゃんの手芸店の手伝いがない日は、タセリームさんの店で働いている。


 店の奥で商品を確認してもらい、納品完了。

 さて、帰ろう……と店を出た。

 店頭でトリセアさんの声が響いている。


「お待たせしましたー新しいの、出しますよー!」

 タセリームさんがいなくて、補充もできなかったのか。

 お疲れ様です、トリセアさん。


 昼時まではまだ時間がある。

 どうしよう……公園の露店、もう一度見に行こうかなぁ。

 うん、そうしよう。

 美味しいものとかあるかも知れない。

 あ、この町で手に入りにくい素材とかあるかな?



 素材は、買えるほどお手頃なものはなかった。

 でも色々触ったり、鑑定して覚えたから、どうしても必要なら【文字魔法】で出せるかな、ふっふっふっ。

 ハーブはいろいろあったけど、結局いつものものしか使わないと思うから買わなかった。


 黒牛の串焼きがあまりに美味しそうな香りで誘惑してきたので、うっかり二串食べてしまって、手持ちが心許なくなったのもあるけど。

 こういう催し物って、どうしても食べ物に目が行くよな……


 さて、そろそろ帰ろうかな……と振り返った時、走ってきた人とぶつかった。

 思いっきりはじき飛ばされて、尻餅をついてしまった。


「いてて……」

「ごめんよ、大丈夫かい?」

 その人のどでかい身体は、武道でもやっているのかと思うくらいがっしりしている。

 どこかのテントの護衛の人かな?


「急いでて……すまなかったな。立てるか?」

「大丈夫、で……!」


 その人の腰に、銃が見えた。

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