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第33話 新しい家族と新しい自分をお披露目しよう

 翌日、俺とガイハックさんとミアレッラさんの三人揃って役所に行った。

 養子の手続きには、全員が行く必要があるらしい。

 多分、身分証の更新があるからだろう。

 基本情報だから、全員で確認するんだろうな。


 三人の身分証を役所の人に預け、ガイハックさんとミアレッラさんが何枚かの書類にサインをしていた。

 そして、再び手元に戻って来た身分証は、かなり内容が変わっていた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 名前 タクト/文字魔法師カリグラファー

 年齢 20 男


 在籍 シュリィイーレ


 養父 ガイハック/鍛冶師 

 養母 ミアレッラ/店主


 魔力 2300


 【魔法師 三等位】

 文字魔法 付与魔法


 【適性技能】

 鍛冶技能 石判定

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 ……家族も表示されるのか。

 出身がなくなって、在籍地になってる。


「文字魔法師って職業は、初めて見ましたよー」

「ああ、こいつ独自の魔法を使うものだからよ。カッコイイだろ?」

「そうですねー、職人っぽくていいですー」

 役所のお姉さんの言い方は、明らかに社交辞令っぽいけど気にしない。


「でも珍しいですねぇ。未成年で職業が表示されるの」

「儂も二十一歳には出てたから、そうでもないんじゃねぇのか?」

「最近は少ないですよぅ? まぁ……最近の子供達がちゃんと修行していないって事なんでしょうけど」

 修行年数なら任せてくれ。

 二十年はやってるからな!


 そうか、名前の後に付いてるのは職業か。

 ……文字魔法師カリグラファー……ってすっげー嬉しい。

 なんかいろいろ嬉しい事がありすぎて、どうしていいか解んないや。


「鍛冶技能と石判定なんて、いい適性が出たじゃねぇか」

「適性?」

「才能があるって事だよ」


「タクトはよく手伝ってくれるから、調理が出るかと思ったんだけどねぇ」

 ミアレッラさんが、ちょっと残念そうだ。

 反対に、ガイハックさんはウキウキな感じだ。


 鍛冶技能はガイハックさんを手伝っているからだよな。

 石判定って……この間、琥珀を換金したりしたから?

 こういうのって、なんかする度にポコポコ増えるものなのかなぁ。


「この適性って増えるの?」

「そうは増えねぇが……増える事もあるな。まぁ、適性があっても経験を積まなきゃ役にたたねぇ」

 やっぱり、一日とかで適性ゲットしちゃうのは異常なんだな。


 ミアレッラさんは、昼の準備があるからと先に戻った。

 俺達はまた、魔法師組合に登録内容変更に行かなくちゃ。



「すみません……何度も変更してもらって……」

「いやいや、今回の変更は、とても喜ばしい事だからねぇ」

 ガイハックさんが、めっちゃ御機嫌だ。

 俺もニヤニヤしっぱなしだし。


「ほほう、いい適性が出ているねぇ。こりゃ、ますます魔法師としても期待できるよ」

「石と鍛冶で?」

「このふたつがあれば、だいたいの素材が見分けられるんだよ」

「【付与魔法】では、素材の吟味ができねぇと三流だからな」

 そっか、素材を適切に取り扱ったり鑑別できないと、いい魔法付与ができないのか。


「今日の夜は、うちの食堂で祝いの宴をすっからよ。おまえも来てくれよ」

「おお! それは是非とも伺うよ! おめでとう、二人共」

「ありがとうございます」

「他にも来たい奴がいたら誘ってくれ。人数は多い方が良いからな」

 ……お披露目ってことですか?

 結構恥ずかしいぞ?



 その日の夜は、本当にどんちゃん騒ぎだった。

 近所の人達も沢山来てくれたし、組合長さんもデルフィーさんやロンバルさんも顔を出してくれた。

「よかったな……タクト、本当によかった!」

「ありがとう。俺、ロンバルさんにもいっぱい助けてもらった」

 ロンバルさんは、涙を流して喜んでくれた。

 また、息子さんを思い出しちゃったのかな。


 リシュレアばあちゃんも来てくれたんだけど、すぐ帰ってしまった。

 早起きだからすぐ眠くなったみたいで、また朝に会おうって約束した。

 以前見せてもらった工房の人達からもお祝いを貰ったり、すごく楽しい夜だった。



 みんなが帰ったあと、ガイハックさんはご機嫌で飲みすぎたのか食堂で眠ってしまった。

 俺はミアレッラさんと後片付けをしながら、これからの事を考えていた。



 ここにいていい、そう言ってくれた人達に俺はちゃんと恩返しがしたいから。


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