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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

聴こえる…

作者:K1.M-Waki
 彼は2つの難題を抱えていた。

 一つは「耳鳴り」。物心がついた頃から聴こえるそれは、彼から心の休まる時間を奪っていた。

 二つ目は「不眠症」。彼は、薬がなくては眠ることができない。長時間眠れないと、幻覚や幻聴が襲ってくる。それ以上に、皮膚感覚が鋭敏になり、人間らしい生活をするのにも一苦労だった。

 仕事を続けながら、耳鳴りに耐える日々を送る彼の精神は、常に疲弊していた。
 彼が感じ取る世界は、幻覚によるものなのか? それとも、何かしらの真実なのだろうか?


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