表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
弟チートで兄ニート!! ~異世界に来たくらいで働くなんて甘え~  作者: 水道代12万円の人
第二章 ヒューマン英雄王国・ベイリーズ激戦
59/72

第59話 新たな冒険へ②





「久しいな勇者・翠よ。そしてその兄の桃吾」



 謁見の間で、俺達は王の前にひれ伏していた。

 アイツ、頭が高いな。

 王に生まれただけで俺と翠に頭を下げさせるとは。

 王ってのはこれだからよォ!


 ちなみに、お偉いさんの前に出るので、翠は女子用の礼服を、俺も男性用の礼服を着用している。



「お久しぶりです、王様」

「お久しぶりッス。俺が退院したのは昨日だったもんでね、一応は急いできたんスけど」

「うむ」



 うむ、じゃねーよ。

 病み上がりの人間を呼びつけるな。

 ベイリーズから丸1日掛かるんだぞ。




「そして随分と……珍しい姿になったな。イユ・トラヴィオル」

「……はい」



 王の言葉に、イユさんは小さな返事を返しただけだった。

 いまの彼女はアラクノイドとしての多腕の姿で、神官用の衣装に身を包んでいる。

 ただし、多腕に対応するために神官服はノースリーブになっている。

 神官服の多腕姿なんて、目立ちに目立つ。

 謁見の間の衛兵や臣下達が、イユさんのその姿に視線を向けている。

 まあそうだろうな。

 様変わりし過ぎだし。


 だが、王はというと一瞥くれただけだった。



「だがまあ、そんなものは別に良いのだ。シャネリアス長官から問題なしとの報告が届いている。ならば私は口を挟まない。今回、君達を呼んだ理由は……これだ」



 そう言って王が右手を上げると背後に控えていた部下の一人が前に進み出て、俺達にも見えるように一枚の書状を掲げた。

 ここからだとイマイチ見えにくいが……デカい文字で『エルフ千年王国』と書いてあるのは見て取れた。



「実は数年に一度、人類連合軍に属する国家間で人材の交流を行っておるのだが、今年がその年なのだ。そして今回はエルフ千年王国と我々ヒューマン英雄王国間での人材交流を行うこととなったのだが、あちらの第三王子と勇者・翠がちょうど同じくらいの年齢なのでな。そこで、せっかくだし勇者である翠もエルフ千年王国に短期留学に行かないかという話になったのだ」

「エルフですか!?」



 王の言葉に翠が目を光らせた。

 確かに、これぞファンタジーって感じだもんな、エルフだなんて。

 その上、翠は基本的に美しいものに目がない。

 ナルシストだが、自分以外の美しいものにも興味を持つ子なのだ。


 ……あと俺もちょっとワクワクしてきた。

 おいおいエルフだぜ!!

 森に住んで弓の名手で美形揃いで有名なエルフだぜ!

 これこそ異世界に来たってもんよ!

 と思ったが、これ俺も行けるんだよな?


「……ここに呼ばれたということは、俺達も同行して良いと判断していいんスか?」

「ああ、もちろんだとも」



 俺の言葉に頷く王の姿を見て、翠と俺は視線を交わし、頷き合った。


「では、どうするかね? エルフ千年王国の留学は?」

「はい!! では是非!! エルフ千年王国の留学に行かせていただきます!!」




 元気の良い翠の返事が、謁見の間に響いた。

 ――そしてそれが、俺達の新たな冒険の始まりの幕開けだった。





 次回から第三章『エルフ千年王国編』スタートです。

 修士論文などありますので、少し時間を置いてからの更新となりますが、よろしくお願いします。

 予定としては年明けからの更新となります。一章書き上がれば その分は毎日更新します。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ